ネギ式

適当に生きるおっさんのブログ

創作

創作:異世物語 7. 人知れぬ通ひ路

創作:異世物語 目次 - ネギ式 昔、この世界に現代日本から転移してきたおたく男がいた。男には恋する相手の女が居たが、女は手の届かないところに行ってしまった。男はダメ元で「リセット、やり直し」と叫んだのであった。 そしたら、恋する女が居なくなる…

創作:異世物語 6. 月やあらぬ

創作:異世物語 目次 - ネギ式 昔、現代日本からこの異世界に転移してきたおたくの男がいた。男はちょっと身分が高いがそこそこ平凡な娘に恋をした。はずだったが、娘はみるみるうちに美しくなった。 そのために、娘の親であり、また男が世話になっている相…

創作:異世物語 5. 懸想

創作:異世物語 目次 - ネギ式 昔、現代日本からこの世界に転移してきたおたくの男がいた。 懸想する、つまり想いを懸ける、恋する相手の女がいた。それはこの世界に来て世話になっている有力貴族の娘であった。真珠を天皇に献上する件や、貴族の地位を用意…

創作:異世物語 4. 心の優れた女

創作:異世物語 目次 - ネギ式 むかし、現代日本からこの世界に転移してきたおたくの男がいた。その頃、古い都から新しい都に遷都してそんなに時が流れていなかったので、新しい都でもまだ家が建ち始めたばかりであった。それなので都の西の方はまだ人家も多…

創作:異世物語 3. 初冠

創作:異世物語 目次 - ネギ式 むかし、現代日本からこの世界にやって来た男がいた。貴族の地位を得たので冠を着ける初冠(ういかんむり)の儀式を行なった。それから、貴族の嗜みとして狩りの練習をするために平城京の近くの春日野に行った。 あなたのお仲…

創作:異世物語 目次

伊勢物語をもじって異世物語という安直な発想で書いている作品です。なんか以前からステマじゃないということをブログに注釈で釈明しなければならないようなので、ついでに作品中にamazonn商品のアフィリエイトリンクを貼って、アフィリエイト小説にしてやれ…

創作:異世物語 2. つなぎ

創作:異世物語 目次 - ネギ式 まえがき 東下りから、伊勢物語の最初に戻るためのつなぎの部分、(伊勢物語には)元ネタなしの言い訳のような話。 本編 異世界の都に行くつもりが間違って、千葉県(下房)に来てしまったのであった。 しかし、そこでご都合主…

創作:異世物語 1. 異世界下り 下

創作:異世物語 目次 - ネギ式 更に迷いながらどんどん進んでいくと、武蔵の国と下総の国の間に大きな川が流れていた。それを隅田河という。そのほとりで、ようやくおかしいことに気がついた。 武蔵の国と言えば東京ではないか。隅田川もあるし。なのにこの…

創作:異世物語 1. 異世界下り 中

創作:異世物語 目次 - ネギ式 さらに迷いながら進んでいくと、駿河の国というところに着いた。そこで宇津の山という所に入った。ウツというだけあって鬱蒼と暗くて狭くて怖い道である。暗所恐怖症や狭所恐怖症だったら耐えられない。文明の進んでいない異世…

創作:異世物語 1. 異世界下り 上

創作:異世物語 目次 - ネギ式 まえがき 高校の古文で伊勢物語の東下りを習った時に思ったことは「おまえ、結婚してたんかい!」。そんな気持ちを込めて書きました。 本文 むかし、この現代社会に住む男がいた。男は自分がこの社会では役に立たないと思い込…

雑記:俺の好きな軍歌とそこから脱線して昔の創作

俺は左よりの左だと自分では思っているが、好きな軍歌もある。しかし、右翼の街宣車はこの軍歌を流してくれない。 www.youtube.com 「君が代」も元は恋の歌という話もあるように、解釈は自由なので「海行かば」の俺の解釈も少し変わっているけれど。解釈とい…

二次創作:竜神沼の浦島太郎

海なし県にも浦島太郎の伝説はある。 これは、竜神沼に釣りに来た浦島太郎の話である。 浦島太郎が、釣りをしようと竜神沼にやってくると、子供たちが亀をいじめていた。 「こらこら、亀をいじめてはいけないよ」 太郎がそう言って、子供たちを諌めると、子…

創作:怠け者の獄卒

「なあ、お前、非番じゃないだろう。こんなところでサボっていていいのか」 血の池で釣りをしている青鬼に赤鬼が言った。二人とも地獄の獄卒である。「いいのいいの。獄卒がサボれば亡者は喜ぶ」「亡者を喜ばしちゃいかんだろう」「赤鬼はマジメだなあ」「仕…

創作:ナーロッパのエロナ国物語

なろうに書いた。 https://ncode.syosetu.com/n7893hn/ なぜなら、ナーロッパの話だから。これをカクヨムに書いたら裏切りだろう。ナーロッパの話はなろうに書くしかない。 前に、彩雲国とかデルフィニアを読んだときに、人格とか徳の高いとかいうことで王を…

創作:田園風景

「のどかじゃのう」 吾作は田んぼを眺めてつぶやいた。 梅雨の合間の晴れの日である。田んぼには水が張られ、田植えの後の少し伸びた稲が整然と並び風にそよいでいる。 「嘘のようにのどかじゃのう」 今年の春は代かきも出来ない程の水不足で田植えができる…

創作:絶品さん

やる気のない創作。 令和時代に新しい味覚が発見された。それは「絶品」。そしてその味覚を刺激する化学物質が合成され、商品として販売された。その名も「令和味覚革命:絶品さん」 この化学調味料を少量混ぜるだけで、どんな料理も「絶品」の味がするので…

創作:生命と自由と平等を尊重し、寿命以外ではほとんど死なない生物が滅亡する

ある生物の話をする。仮にその生物をアルとしよう。 アルは高度に倫理的な知的生命体で、生命と自由と平等を尊重する平和な種族である。ただし、生まれた惑星から他の星に移住するようなテクノロジーは持っていない。 アルも昔から高度に倫理的だったわけで…

創作:哲学的ゾンビの逆襲

「私、ゾンビになったみたい」と存美(あるみ)さんが言った。 存在自体が美しい存美さんが、ゾンビの訳がない。 「哲学的ゾンビなの」 「なにそれ?」 「クオリアがないのよ」 「なんだか知らないけど、俺もそんなモノ持ってないぞ」 「じゃあ、二人とも哲…

創作:小坊主、女怪に仏法を説く

その年は梅雨が長引いて稲の出来が悪く、秋に年貢を納めて来年の種籾を保存すると、村人たちは少しずつ食い扶持の心配をするようになった。乳飲み子を抱えた吾作の家では、このままでは間引きもしなければならないというところまで追い詰められていた。女の…

校正同人利用の結果

創作小説の校正というのを頼んだのである。その校正結果が返ってきて修正したのでその感想など。 ad2217.hatenablog.com これ、結果的には私に向いている。というのは、私はプログラーマーであって、コンパイルのワーニングを消すのは得意なのである。通常の…