2021-07-01から1ヶ月間の記事一覧
土俵入りはしない。第一話餅屋問答。相撲と餅の話。弱いという字を入れた相撲取りとか、バカバカしくて良い。第二話なんきん忠臣蔵。かぼちゃと忠臣蔵の話というか、蛸足の千三が芝居を書く話。田中啓文なのでジャック・オー・ランタンもどきも。第三話鯉の…
バーニイシリーズの3作目らしい。キャロリン登場。なんか初登場という感じではなくて、前からいるみたいな顔をして登場している。ただし、訳者が次の巻で訂正しているように、この本ではキャロラインと訳されている。そしてバーニイは本屋を始めている。つ…
ニシンを磨け。身欠きニシンの昆布巻きの話。というか乾物仲間組合の話。漬物石の代わりに千両箱というのは落語の高津の富にあったな。オレの気づかないネタも大量にあるのだろうけれど。お奉行様のフカ退治。当然のように蒲鉾の話。当時既に蒲鉾にサメはほ…
なんというか、最近のフィクションはリアリティを追求しすぎている気がするのである。その点、田中啓文の小説はリアリティがないのがよい。デタラメというわけではなくて、いやデタラメはデタラメなんだけど、すごく調べてあって、その上でリアリティのない…
森岡浩之の災害小説。震災の影響が見られる作品である。ポスト311小説と言えるのかもしれない。それはともかく、小説として面白い。ポスト311らしいテーマもしっかりしている。なんというか、ジャンル小説の基本をきちんと掴んで書いている作家だと思う。星…
面白い。当時の菜種油の事情を背景にうまいてんぷらを食おうとする話とこのシリーズの女性陣の活躍する話、そして寿司の話。寿司の話でも女性が活躍している。基本的には町奉行の話なので庶民ものだが、やんごとなきお方も登場したりする。ようやくこれがグ…
バーニイシリーズを読んでいたら、洋酒が飲みたくなって、安物の国産ウィスキーを買ってしまった。で、冷蔵庫の氷で偽ロック風にして飲んだら、酔っ払った。いや一杯めは少しだけ注いだのだが、ちょっと飲み足りない気がして、いくらなんでも抑え過ぎたかと…
泥棒バーニイシリーズはサザエさん時空的な世界観でできていて、登場人物はほとんど年を取らないが、書かれた時代背景は反映するようになっている。今作では、留守番電話だけでなく、ナンバーディスプレイもある程度普及しているようで、バーニイは電話をす…
話は新しいけど、前巻に引き続き嫌なヒロインの話。うーん、なんでこのヒロインが嫌かというと、味方の邪魔になる行動をするから。軍隊でもそうでなくても組織の中で味方の足を引っ張る登場人物は嫌いだ。悪役なら許せるけど、主人公側で味方の足を引っ張る…
泥棒バーニイシリーズ2作目。まだキャロリンは登場しない。シリーズの後の作品で度々言及される、クロゼットに逃げ込んで閉じ込められる話。この後の作品では留守番電話が登場するが、この作品の時点では留守番電話は一般的でなかったようで登場しない。一…
第2巻は1巻ほどじゃないなぁ。主人公のロクでなしっぷりが、1巻に比べれば大したことないというか、1巻でロクでなしではないとバレてしまったからというか。新ヒロインもテンプレ的であまり魅力が感じられなかった。 ロクでなし魔術講師と禁忌教典2 (富…
タイトルはしょーもないが、内容は資料に基づいて江戸時代の大阪をかなりちゃんと描写している模様である。確かにこれ一冊で終わってしまうのはもったいない。そうは言っても、いくら型破りとはいえ奉行が毎回毎回現場に出ていくのは難しいのかもしれない。…
ユーモアミステリとも言えるんだろうけど、赤川次郎とかそういう系統ではない。売れない系統だ。なんというか、癖になるしょうもなさというか。田中啓文らしい作品。ホームズのマネをしているけど、事件はちゃんと解決している。 力士探偵シャーロック山 (実…
光回線が開通しないくてアニメが見られないので、アニメ禁断症状を和らげるためにラノベを読むことに。これはアニメになった作品で、まあ、アニメの内容は知っているのだが、割と良かったのと、近くの図書館に揃っていたので読んでみることにした。ラッキー…
ムソルグスキーの「展覧会の絵」をテーマにしたゲームブック。ゲームブックをプレイ中に死んだ場合、どこから再開するかが問題で、以前に読んだときは最初から再開したのだが二度目に死んだ時に面倒になって放置していたのである。この本はゲームブックだけ…
本格ミステリ作家クラブによる年間ベストだと思う。有栖川有栖「ロジカル・デスゲーム」ほぼモンティ・ホール問題をそのままミステリの形にしたもの。少しミステリっぽく最後を捻ってある。モンティ・ホール問題の解説としては価値があると思う。でもモンテ…
キャロリンが本格的に泥棒の相棒をしているというか片棒を担いている作品。今回は希少コインを盗む話。基本的にはパズルミステリーというよりも、ハードボイルド探偵系のストーリー構成なのだが、最後だけ容疑者を集めて謎解きをするというのが泥棒バーニイ…
泥棒バーニイシリーズの第1作。第1作からして依頼されて盗みに入ってるな。1作めにはキャロリンは登場しないし、バーニイも古書店をやっていない。しかし、泥棒も年に4、5回やれば十分と言っているので、書店と兼業のはずのシリーズ後半よりもむしろ回…
泥棒バーニイシリーズは基本的にはニューヨークが舞台なのだが、今回は例外でイギリス風の邸宅での話。例外なのはそこだけではなく、今回は泥棒を依頼されたわけではなくて、自分でターゲットを決めて盗みを働いているイギリス風のミステリのように始まる。…
今まではバリカンを使って自分で刈っていたのだが、なんか刈る気がしないと思ったら、新聞紙がないのであった。以前に住んでいたところでは、無料の広告紙みたいなのが週に1度郵便ポストに入っていて、基本的には読まないし、邪魔なんだけど、自刈りすると…
もともとパズルミステリーではないのだけれど、今回は何が起こっているのかさっぱり分からないということに。事件の途中でも、また、最後にバーニイが推理を述べた後でも。偶然要素が多すぎる。そして最後に犯人が確定するところもミステリーとしては悪手だ…
7/13読書感想:泥棒はライ麦畑で追いかける泥棒バーニイシリーズ。軽いネタバレがあるかも知れないが、犯人については書いてない。今回はバーニイが泥棒に入った先で、死体に出くわして容疑者として逮捕されるという本来のパターン。物語のベースは、サリン…
近況報告:固定回線工事日決定ようやく、プロバイダから連絡があって、光回線の工事日が決定した。といっても8月中旬。それも選択の余地がまったくなくてその日でダメなら、当面無理でずっと先になるというもの。なんだよそれ。一軒家じゃなくてVSDL利用可…
タイトルはよいが、エノーラ・ホームズを読んだ後では、難が目立つ。職業が情報屋といっても、芸能記者みたいなものだし、物語の冒頭からその情報には信頼性がない。いろいろなところにこっそり入り込んだりしているけれど、それで情報を得たという描写はな…
下宿の女主人が誘拐されるという話。晩年のナイチンゲールが登場。当時の女性の立場を描きながら、主人公は先進的な思想を持った女性(14歳の女の子)という設定だが、先進的な思想を持った大人の女性として、この時代にもナイチンゲールがいたことを忘れ…
図書館で貸し出しは自動貸出機で出来るが、予約は図書館員の手から受け取るので、ラノベ風というか少女漫画風というかそういう表紙の本をおっさんが借りるところを見られてしまった。まあ、図書館憲章だかなんだかがあるから、図書館員たるものは誰がどんな…
エノーラはこれまでも変装しまくってたけど、今回は絶世の美女に変装する。なにその変装。そして今回のイギリスの闇は、離婚は恥だから、厄介者になった奥さんを精神病院に入れてしまうという当時のやり口。まあ、今回は誰かの奥さんじゃなくて、ワトスンが…
これは素晴らしい。絶賛するぞ。ネタバレしっつ。1巻はエノーラの家出が主な事件で、舞台もロンドンは半分くらいしか出てこなかったが、今回はロンドンが舞台で、当時発表されていた「ジキルとハイド」も絡んで大変おもしろい設定になっている。ジキルとハ…
ネタバレありナンシー・スプリンガーの児童文学ミステリー。シャーロック・ホームズの年の離れた妹が活躍する話。イラストはラノベ風。まあ、いまどき、妹ぐらいでは驚きませんよ。これ、児童文学だけあって、ちゃんとした話である。シャーロック・ホームズ…
面白かった。実は有名な作家の有名なシリーズの最終巻らしい。全然知らなかったけど。泥棒探偵バーニイ・ローデンバーの活躍するというか、おしゃれな会話が楽しめる本。バーニイは古書店主なので、本に関する蘊蓄も多い。謎解きとしてはそれほどのこともな…