ネギ式

適当に生きるおっさんのブログ

虚数は数か、数は存在するか、そこからいろいろグダグダと。

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b.hatena.ne.jpまず、虚数は存在するか、というよりもこれをタイトルのように二つに分けて「虚数は数か」と「数は存在するか」とした方が筋がよい。本当は虚数というよりも複素数と言った方がいいのでこれからは複素数ということにする。

すると数とは何か?という問題になるけど、少なくとも環の公理を満たせばこれは相当に数らしい。大雑把にいうと足し算とかけ算という演算ができて二つの演算の間に分配法則が成り立つ。

複素数は環の公理を満たすので、数だと言える。名前に数がついているのはその結果としてであって、名前に数が付いているから数だという訳ではない。

「数は存在するか」というのは難しい問題であるが、存在するかどうかはともかく、数はうまく扱うことが出来る対象である。操作の対象として存在するというのが私の見解である。単なる思考の対象ではない。思考の対象という抽象的な存在よりも、より具象に近いのが操作の対象という存在である。しかも、異なる人間が同じよう操作して同じ結果を得られる共通性もある。

ではなぜ「虚数は存在しない」などという考えが出てくるのか。それこそが謎ではないだろうか。

その理由は二つあると思われる。

理由のひとつは、実数解を求める問題虚数解を排除しているためではないか。しかし、これはある意味おかしなことである。例えばつるかめ算自然数解を求める問題であり、複雑なつるかめ算では、複数の解の中から自然数でない解を排除して唯一の解を出すということが(たぶん)あるだろう。だからと言って有理数や実数が存在しないという理屈にはならない。

もうひとつは関数のグラフの問題である。関数のグラフの上に虚数が見えないので、虚数が存在しないように思えるのではないか。でもグラフの上に虚数が見えないのは当然である。x軸もy軸も実数を軸に取っているのだから。

関数をグラフで表すというのはすごい発明で、とても分かりやすいという利点があるが、逆に問題となるのは、グラフで表せないものが存在しないかのように思ってしまうことだと、俺は思うのである。

もっと一般的には「単純で分かりやすい説明は大切だが、分かりやすく単純に説明できないこともあるのだ」

数学では「手を動かせ」ということがよく言われる。ではなくという点が重要である。先ほど操作の対象であると言ったが、つまり数は操作することによって理解が深まるものである。「手を動かせ」というのは計算しなさい、証明しなさい、間違っているなら反例を作りなさいということである。

そして、現代的に付け加えるならば、計算するのが面倒なら、プログラムを作りなさいということである。プログラムを作るのが面倒なら表計算ソフト(例えばLibre Office Calc)でもいい。

しかし、しかし、ですよ。本当に複素数の関数のグラフは作れないのだろうか。複素数複素平面で表せるし、それをx,yの二枚なので4次元のグラフとして表せる。3次元のグラフを2次元のディスプレイに表示する方法はあるし、残りの1次元は時間を使えばいいなどと考えられるではないか。

ググればちゃんとある。しかもはてなブログ

optie.hatenablog.comこれを見ていると面白いけど、見て終ったのでは手を動かしたことにならない。

なので、次回は私が自分で何かやってみようと思う。ただし、手を動かすには時間がかかるので、すぐに出来るというわけにはいかない。

と思ったが結構すぐに出来たので追記してしまう。gnuplot なら簡単。

y=x^2+1 のグラフは0にならない。つまりx^2+1 = 0の実数解はない。でもxの範囲を複素数にして、結果の実数部分だけをみると、3次元にプロットできる。

ちょっと適当に作ったのに見にくいが、なだらかな曲面であり、実数版のy=x^2+1は、この曲面の一部分を切り取ったものだと分かる。そしてy=0となるxの値もある。

Libreofficeだと

1列めと1行めに0.1刻みで数値を入れて、B2のセルに「=IMREAL(IMSUM(IMPOWER(COMPLEX(B$1,$A2),2),COMPLEX(1,0)))」と数式を入力してそれをコピーしたもの。複素数の2乗、和がいちいち関数になっているので少し分かりにくいがy=x^2+1の計算である。

ただ、ここからグラフにしたらきれいなグラフにならなかった。残念。

追記:ちゃんと共役複素数が出るようにするべきだった。なので表の範囲を変えたものとそのグラフを追加。

以下の本は読んでないので、本当によいのか知らない。