ネギ式

適当に生きるおっさんのブログ

小説

創作:異世物語 16.くたかけ

創作:異世物語 目次 - ネギ式 昔、現代日本からこの世界に転移してきたおたく男がいた。とりとめもなく歩いているうちに陸奥の国まで行き着いてしまった。その国の女で、京の都から来た男を珍しいと思ったのか、それとも現代日本という異世界から転移して来…

創作:異世物語 15. 武蔵鐙

創作:異世物語 目次 - ネギ式 昔、現代日本からこの世界に転移してきたおたく男がいた。武蔵の国に来ている時に、京の都の女に宛てて手紙を書こうとして、内容を考えていた。そろそろ京の都に戻ることを考えていたので、手紙で機嫌を取っておこうとしたので…

創作:異世物語 12. 田の面の雁

創作:異世物語 目次 - ネギ式 昔、現代日本からこの世界に転移してきたおたく男がいて、武蔵の国まで、心にまだ迷いを残しながらやってきた。そこである女の家に行って共寝をしたのであった。女の父親は他の男と女を結婚させようと考えていたので、これはけ…

創作:異世物語 11. 浅間山の煙

創作:異世物語 目次 - ネギ式 昔、現代日本からこの世界に転移してきたおたく男がいた。京の都に住むのはつらくなったので、東の方にやってきた。 信濃の国の浅間山に噴煙が上がっているのを見て、観光名所の案内ブログみたいに短歌を書いて一丁アクセス数…

創作:異世物語 10. 寄せては返す波

創作:異世物語 目次 - ネギ式 昔、現代日本からこの世界に転移してきたおたく男がいた。京の都にいることがつらくなったので、東の方にやってきた。伊勢と尾張の境目にある海辺を歩いていると、波がとても白く立っていた。 いとどしく過ぎゆく方の戀しきに…

創作:異世物語 8. 芥河

創作:異世物語 目次 - ネギ式 昔、現代日本からこの世界に転移してきたおたく男がいた。その男とは結婚出来ない運命にあると分かっている相手であったが、男は一年以上も女のもとに通い続けてた。 今は許されて見張りも解かれているけれど、いつまた見張り…

創作:異世物語 7. 人知れぬ通ひ路

創作:異世物語 目次 - ネギ式 昔、この世界に現代日本から転移してきたおたく男がいた。男には恋する相手の女が居たが、女は手の届かないところに行ってしまった。男はダメ元で「リセット、やり直し」と叫んだのであった。 そしたら、恋する女が居なくなる…

創作:異世物語 6. 月やあらぬ

創作:異世物語 目次 - ネギ式 昔、現代日本からこの異世界に転移してきたおたくの男がいた。男はちょっと身分が高いがそこそこ平凡な娘に恋をした。はずだったが、娘はみるみるうちに美しくなった。 そのために、娘の親であり、また男が世話になっている相…

創作:異世物語 5. 懸想

創作:異世物語 目次 - ネギ式 昔、現代日本からこの世界に転移してきたおたくの男がいた。 懸想する、つまり想いを懸ける、恋する相手の女がいた。それはこの世界に来て世話になっている有力貴族の娘であった。真珠を天皇に献上する件や、貴族の地位を用意…

創作:異世物語 4. 心の優れた女

創作:異世物語 目次 - ネギ式 むかし、現代日本からこの世界に転移してきたおたくの男がいた。その頃、古い都から新しい都に遷都してそんなに時が流れていなかったので、新しい都でもまだ家が建ち始めたばかりであった。それなので都の西の方はまだ人家も多…

創作:異世物語 3. 初冠

創作:異世物語 目次 - ネギ式 むかし、現代日本からこの世界にやって来た男がいた。貴族の地位を得たので冠を着ける初冠(ういかんむり)の儀式を行なった。それから、貴族の嗜みとして狩りの練習をするために平城京の近くの春日野に行った。 あなたのお仲…

創作:異世物語 目次

伊勢物語をもじって異世物語という安直な発想で書いている作品です。なんか以前からステマじゃないということをブログに注釈で釈明しなければならないようなので、ついでに作品中にamazonn商品のアフィリエイトリンクを貼って、アフィリエイト小説にしてやれ…

創作:異世物語 2. つなぎ

創作:異世物語 目次 - ネギ式 まえがき 東下りから、伊勢物語の最初に戻るためのつなぎの部分、(伊勢物語には)元ネタなしの言い訳のような話。 本編 異世界の都に行くつもりが間違って、千葉県(下房)に来てしまったのであった。 しかし、そこでご都合主…

創作:異世物語 1. 異世界下り 下

創作:異世物語 目次 - ネギ式 更に迷いながらどんどん進んでいくと、武蔵の国と下総の国の間に大きな川が流れていた。それを隅田河という。そのほとりで、ようやくおかしいことに気がついた。 武蔵の国と言えば東京ではないか。隅田川もあるし。なのにこの…

創作:異世物語 1. 異世界下り 中

創作:異世物語 目次 - ネギ式 さらに迷いながら進んでいくと、駿河の国というところに着いた。そこで宇津の山という所に入った。ウツというだけあって鬱蒼と暗くて狭くて怖い道である。暗所恐怖症や狭所恐怖症だったら耐えられない。文明の進んでいない異世…

創作:異世物語 1. 異世界下り 上

創作:異世物語 目次 - ネギ式 まえがき 高校の古文で伊勢物語の東下りを習った時に思ったことは「おまえ、結婚してたんかい!」。そんな気持ちを込めて書きました。 本文 むかし、この現代社会に住む男がいた。男は自分がこの社会では役に立たないと思い込…

エンタメ考察:俺ツエー無双の長所

なろう系の小説とかそれを原作とする漫画やアニメに多いと言われる「俺ツエー無双」だが、その長所にひとつ気がついた。 長所というか、欠点ではない点というか。 俺ツエーとか無双ものエンタメは、お涙頂戴の安っぽいヒロイズムで主役や主人公側の脇役が死…

読書感想:ほらふき男爵の冒険

ふと思いついたのである。異世界無双ってほら話と共通するものがあるのではないかと。そして、ほらふき男爵異世界の冒険みたいなものを書いたらウケるのではないかと(俺は捻くれすぎているので俺のアイデアがウケることはまずない)。 それでほらふき男爵の…

雑記:文学フリマ参加からmosaic.wavVRライブ

4月17日。第四回文学フリマ広島の設営から参加するために、朝早めに出かける。寒い。荷物を減らしたいのと、設営で汗をかくというので、やや薄着だったから。そして乗り換え時間とか電停まで歩く時間を多めに見積もったために、設営開始時刻よりもかなり早め…

第四回文学フリマ広島

週末(4月17日)なんだけど、広島県の新型コロナ感染者数が高止まりしている。まあ、イベントとか感染対策をした上で実施という傾向なので、参加する予定ではある。 俺が参加するのはいいとして、みんな来てねとは言いにくい。 というわけで、新作をなろう…

同人誌即売会延期

2月に予定されていた同人誌即売会は、中止じゃなくて4月に延期となった。 ad2217.hatenablog.com 中止だと思ってのんびりしていたので、書いている途中なんだけど、それまでには書き上がるような気がする。油断しなければ。まあ、油断するんですけどね。 異…

俺が参加予定の同人誌即売会は開催されるのか。

いやあ、どうなんでしょうね。 2月中旬に開催予定の地方の文芸同人誌即売会に申し込んでいるのだが、まん延防止等重点措置の対象期間に入ったんだよね。中止かどうかは1月末までに連絡があることになっているのだが。 中止なら金が全部ではないかも知れない…

問題発言:漫画もアニメも背景なんて見ていません。

(もちろん、これは俺だけの話で一般性はない) いや、目をつぶっている訳じゃないから、目には入るけど細かくは見ていないという意味です。 そうは言っても、意味のある背景は見る。つまり、スチームパンクで蒸気の配管があるとか、太陽光パネルが屋上に並…

A boy meets a girl story

アボーイミーツアガールだと思っていたら、そうではなくてボーイミーツガールの方が検索にひっかかるので。なんとなく、ひとりのなんの変哲もない少年が、ひとりのなんの変哲もない少女に出会うという話だと思っていた。そしてひとつのなんの変哲もない恋が…

考察:魔法のある世界でキリスト教はどうなるか。

中世風異世界が中世でないという話が比較的最近ネットであったが、中世ヨーロッパはキリスト教世界である(私の理解の範囲では)。 そしてキリスト教はキリスト(や聖人)の奇跡をかなり重視している。仏教はブッダの行った奇跡(そういう話もある)をあまり…

第二回文学フリマ広島

昨日行ってきた。買った本など。 著者:歩ー歩 文庫サイズ+A4四つ折りサイズペーパー作品:わすれもの探偵とおかねすき助手のじけんぼ「週に一度の殺人事件:ありません」「お前が犯人だ!:言いません」「犯人を追う:警察の仕事です」というところがいい…

読書感想:チャリオンの影

マイルズ君シリーズの最終巻を読んでからしばらく経つわけですが、まあ、なんとなくビジョルド読みたいなという気になってきたわけです。 チャリオンの影 上 (創元推理文庫) 作者: ロイス・マクマスター・ビジョルド,鍛治靖子 出版社/メーカー: 東京創元社 …

読書感想:邪魅の雫

こんなこと思うのは、俺だけかも知れないけど、「邪魅の雫」は「ひぐらしのなく頃に」に似ていると思うのである。 文庫版 邪魅の雫 (講談社文庫) 作者: 京極夏彦 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2009/06/12 メディア: 文庫 クリック: 20回 この商品を含む…

読書感想:未必のマクベス

面白かった。確かに面白かった。 未必のマクベス (ハヤカワ文庫JA) 作者: 早瀬耕 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2017/09/21 メディア: 文庫 この商品を含むブログを見る のだが、どこが面白いのかよく分からない。まあ、殺人があったりはするのだが、主…

創作活動してた

ゴールデンウィークは創作活動してた。SF大会創作講座用の原稿書きと推敲。なかなかつらい感じでした。すぐに気力が尽きるので、そうしたら酒を飲んで寝て起きてからまた書くという。 それにもかかわらず、長さは五十枚程度という短編。才能ある人は一日で…