異世物語
創作:異世物語 目次 - ネギ式 どこが創作なのかという問題があるこの異世物語だが、小説によくあるのは作者がコメントを入れること。 さて、エンタメの中で一大ジャンルをなしているのが妹ものである。これには義理の妹と実の妹の二種類があり、実の妹だと…
創作:異世物語 目次 - ネギ式 様々な世界がある中で、たとえば魔法のある世界と魔法のない世界は全然違っていて、魔法のある世界から魔法のない世界に来たらすごく不便に感じるだろう。 それと同じように、スマホのある世界とスマホのない世界があり、スマ…
創作:異世物語 目次 - ネギ式 どの世界でも人気のある物に人だかりは出来るもので、この平安風異世界でも大変に人が集まって奪い合うほどの人気のものがあった。それは大祓の儀式の後の大幣で、これで体を拭うと穢れを祓うことが出来るのである。宮中で大祓…
創作:異世物語 目次 - ネギ式 昔、おたく男にとても仲の良い友だちがいた。片時も離れないでいつも一緒にあちこち出かけたりする仲であった。その友だちが仕事の都合で地方に行くことになって、とても残念だと思ったけれど、仕方なく別れたのである。 その…
創作:異世物語 目次 - ネギ式 昔、現代日本から平安朝風の異世界に転移したおたく男がいた。 どこかの大事に育てられた箱入り娘が、このおたく男のことを知って、なんとか男と話がしたいと思った。たぶんおたくトークがしたかったのであろう。けれども箱入…
創作:異世物語 目次 - ネギ式 昔、親しい友人が地方に行くというので、男が送別の宴を開いた。友人を家に呼んで、身内の者にお酌をさせたりしたのである。地方への手土産にと女物の服を贈ったのだが、座興でその服を男が着て、「あなた、行かないで」などと…
創作:異世物語 目次 - ネギ式 昔、賀陽(かや)の親王(みこ)という方がいました。 もう異世界だかタイムトラベルだか分からんのだが、タイムトラベルからパラレルワールドが発生するなら、それはもう異世界に他ならない。 その親王はある侍女に目をかけて…
創作:異世物語 目次 - ネギ式 昔、男たちにモテモテのモテ女だとよく分かっていたのだけれど、そのモテ女と仲良くなって共寝した男がいた。モテ女なので他の男とも仲良くするので、嫉ましい気持もあるけれど、女が憎いということはないのでした。たびたび女…
創作:異世物語 目次 - ネギ式 昔、姉と妹の二人の姉妹がいた。つまり、三人でも四人でもなく二人の姉妹ということである。一人は身分も低く貧しい男と結婚し、もう一人は高貴な男と結婚していた。 十二月の末に、身分の低い男と結婚した方の女が、男の上の…
創作:異世物語 目次 - ネギ式 昔、若者が(身分を除けば)見た目や立ち居振る舞いなどがつり合わないこともない女を愛しく思うようになった。男親なのか女親なのか分からないが、若者の親が心配性というか過保護というかあれこれと若者の将来などを勝手に心…
創作:異世物語 目次 - ネギ式 既に天皇の座を譲ってはいたけれど、西の院に住んでいたので西の院の帝と呼ばれるお方がいらした。その方の皇女にたかい子という方がいらした(藤原家の高子ではなくて別の人である)。その皇女が若くして亡くなったのである。…
創作:異世物語 目次 - ネギ式 おたく男が紀の有常のところにぶらりと訪れた。わざわざ手紙を出すまでもないと思ったのか、通りがかかりに寄っただけなのか前もって約束しておいた訳ではなかった。たまたま有常は留守にしていた。下男が「じきに戻るでしょう…
創作:異世物語 目次 - ネギ式 おたくとフェチとは違う分類であるが、重なる部分もある。現代日本から平安時代風異世界に転移したおたく男も、下着フェチという訳ではないが、好きなキャラのコスチュームとしてみれば、下着や水着にも関心があるのだ。 やは…
創作:異世物語 目次 - ネギ式 エンタメ作品の様々なシチュエーションを楽しんできたおたく男であるが、苦手なシチュエーションもある。その一つが問い詰めである。 ところが、知り合いの男が女から「私のことを忘れたのか」と問い詰められたらしい。答えに…
創作:異世物語 目次 - ネギ式 おたく男は現代日本で育ったので「ワ行」と「ハ行」の違いがうまく付けられないことがある。 おたく男の知り合いで、別れたくて女と別れた訳ではないのだが関係が途絶えてしまった男がいて、女の元に歌を贈った。その歌の解釈…
創作:異世物語 目次 - ネギ式 都人というのは田舎者と違って、直接表現はそうそう使えないものである。好きになった女がいて、それとなくさりげなく気持を伝えようとしても、少しも気持が伝わらずにつれない思いをする。 そういうつれない女に、とうとう本…
創作:異世物語 目次 - ネギ式 おたく男が異世界に来て何年も経ち、異世界に馴れてきたと同時に飽きてきた。女の元に通うのも何かと面倒なのである。都の中に住んでいる女ならまだしも、都から離れたところに住んでいる女となると、他に心を移した女がいるわ…
創作:異世物語 目次 - ネギ式 以前、おたく男が仲良くオタクトークをした女がいた。何年か間が開いたけれど、ふと懐かしくなって歌を贈った。 いにしへのしづのをだまき繰りかへし昔を今になすよしもがな 素朴な布を作る糸を丸めたおだまきから、次々と糸を…
創作:異世物語 目次 - ネギ式 おたく男が宮中で身分の高い女の部屋の前を通った時に、「今はモテているようだが、この先はどうなるか分からないよ、どうなるか見てやろう」と声をかけられた。 おたく男はそんなことを言われる心当たりがなくて、いったいこ…
創作:異世物語 目次 - ネギ式 おたく男が未練のある気持ちを歌にしたところ、「まったくそのとおりですなぁ」と言ってきた男がいた。その男が会いたいと言っても、都合がつかないとか言ってなかなか会えない女がいるという。その男の詠んだ歌。 逢ふことは…
創作:異世物語 目次 - ネギ式 おたく男が昔好きだったけれどもう会えないと思っていた女がいた。その人が天皇と結婚して子供が産まれ、その子が幼いながらも皇太子になって、春に桜が咲いたので桜を愛でつつ皇太子の長寿を願う宴が開かれた。 意外なことだ…
創作:異世物語 目次 - ネギ式 最近モテていないおたく男が京の都をとぼとぼと歩いていると、向こうから同じように冴えない足取りでとぼとぼと歩いてくる男がいた。 男はモテ女うまく結婚していたが、女が出て行ってしまったのだという。 などてかくあふごか…
創作:異世物語 目次 - ネギ式 女の所に一夜だけ行って、その後行かなくなった男がいたらしい。悲しんでいた女が手を洗うところでたらいの覆いをよけたところ、水面に自分の悲しむ顔が映っていたので歌を詠んだ。 我ばかりもの思ふ人は又もあらじと思へば水…