ネギ式

適当に生きるおっさんのブログ

読書感想:エノーラ・ホームズの事件簿〜届かなかった暗号〜

下宿の女主人が誘拐されるという話。晩年のナイチンゲールが登場。当時の女性の立場を描きながら、主人公は先進的な思想を持った女性(14歳の女の子)という設定だが、先進的な思想を持った大人の女性として、この時代にもナイチンゲールがいたことを忘れてはいけない。シャーロックの女性に対する古い考えを改めさせるには、ナイチンゲールの言葉が必要だったのかも知れない。
そろそろ変装のネタが尽きてきた感じがする。変装してシャーロックに会うたびに、もうこの変装は使えないと使い捨てにするのでネタが無くなるのも無理はない。シャーロックの能力を高く評価しているので、どうしてもそうなってしまう。そして毎回シャーロックが登場するのも、この手の話としては仕方がないので、難しい。
今回はマイクロフトが話をまとめるのかと思ったが、そうはならなかったので、このシリーズではマイクロフトは損な役回りに決定しているようだ。
訳者あとがきによると、もう1巻あるようなのだが、この図書館にはないのかも知れない。エノーラホームズ最終巻の6巻は果たして出版されたのか、図書館にあるのか?

ググったらどうやら最終巻は、訳されていないらしい。なんということだ。傑作シリーズなのに。