すでに「サンキュー、ジーヴス」という本が出ているのに、この題名は紛らわしい。ジーヴスシリーズ最終巻の「ジーヴスとねこさらい」は読んでいるので、俺が読むのはこの本が最後である。
今回は選挙の応援のために、そしてアナトールの料理を食べるために、ダリア叔母さんのブリンクレイ・コートに滞在するバーティ・ウースター君。
頼まれた戸別訪問で、いきなり対立候補の家を訪ねて投票を依頼するという失敗をやってしまい、選挙応援を早々にやめてしまう。
例によって、婚約者のトラブルだったり、盗みの嫌疑をかけられたりとドタバタしながらも、最後は丸く収まる。
というか、本編はけっこうあっさり終るが、訳者あとがきには英国版とアメリカ版で違いがあり、アメリカ版の追記部分の訳が載っている。
そして、それが、ジーヴスシリーズの最終巻にふさわしいのであった。終った感がある。
偶然だが、この巻を最後に読んでよかった。
実に楽しいシリーズだった、サンキュー、ウッドハウス。