ネギ式

適当に生きるおっさんのブログ

読書感想:カラスの教科書

図書館で借りた本。

タイトルに教科書と付いているが、堅い本ではなくエッセイに近い。また厚さも3.5cmと分厚いが、紙質の影響であり、ページ数は400ページ。しかも311ページからはQ&Aとなっていて質問が大きなフォントで1ページに解答も大きなフォントで1ページと水増し感が強い。

けれども内容的には面白い。私が気に入ったのは「わからない」という記述が結構あることである。

たとえば、208ページからの記述。「カラスって賢いんですよね」と聞かれると「うーん」と唸って誤魔化すという話。賢さのテスト方法に問題があるとか、愚直に繰り返す事が動物の生きている環境では適応的である場合もあるだろうとか単純には言えないということらしい。もちろん、人間から見て賢そうな行動をカラスが取ることは多いようだが。

これに関連してはQ&Aの部分350ページでも「カラスってお賽銭を盗んで自販機で買い物するんですよね?」「それ、ガセネタです」という回答をしている。特命リサーチ200Xという番組がまことしやかに広めたと書いてある。外国でそんな話があったという伝聞はあるが確認されていないということらしい。

 

この本の問題点は、写真が載っていないということである。作者のスケッチとイラストはあるのだが、どちらもモノクロだし、イラストは漫画風で現実のカラスの行動を反映したものではない。