ネギ式

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読書感想:えんまと希望の星 幽霊少女と地獄の詐欺師

「えんまと希望の星」がシリーズタイトルで、「幽霊少女と地獄の詐欺師」がこの巻のタイトル。

表紙を見るとBLっぽい気がするが、たぶん精神的な軽いBLのような気がする。「好き」とか言ってるし。

問題なのは「幽霊少女と地獄の詐欺師」である。こういうシリーズは、各巻ごとに話のまとまりがあって、それを解決しつつシリーズとしての話も進めるという形が多い。

しかし、この作品では、「幽霊少女と地獄の詐欺師」の話は1割もない。幽霊少女の出番はほんの一瞬で、詐欺師の出番はそれ以下である。それからヒロインっぽい女性が前半に登場するけど、後半は忘れられてるような気がする。まあ、BLなら女の出番はないのもうなずけるが。

それから地獄で上司と部下の会話がたびたび挟まれるが、世界観の説明のようでもあるが、意味がないような気もする。十二国記のような木になる生物の描写があるが、あまり気を魅かれない。

まあ、基本的に我々の想像する、つまりは仏教説話的に教えられた、亡者が責め苦に会う地獄の概念自体に重大な問題があるので、そこを突き詰めようとしても矛盾が出るばかりだと思うのである。