ネギ式

適当に生きるおっさんのブログ

読書感想:トコトンやさしい石炭の本

図書館で借りた2009年出版の本である。なぜ今石炭の本を読むのか。わからん。

この本でも当然地球温暖化の問題や二酸化炭素排出の問題は取り上げられている。そうは言っても、2035年までに石炭火力発電を全廃するとG7で決議されるとは、まさか著者たちも思っていなかっただろう。

 

 

まあ、ちゃぶ台返しがあるかも知れないが。

日本の石炭火力発電は世界で一番クリーンだという話があったが、その辺を確認した。技術力が高いからというよりも老朽化した火力発電所の更新に合わせてクリーン技術を取り入れたということのようだ。つまり、ここで石炭火力発電全廃決定は日本にとってはタイミングが悪かった。

参考になることも書かれている。二酸化炭素削減のために辻褄を合わせるのはかなり微妙な数値の操作が必要であり、それには輸送に使うエネルギーが重要になるということである。石炭はパイプラインで運べないのでその点は不利なのだ。

もっとも輸送が重要なのは二酸化炭素の地下貯蔵みたいな考えも同様であり、二酸化炭素の大量発生源のその場所で地下貯蔵することが必要である。

石炭の重要な用途にコークスを使った製鉄があるが、これも輸送を最小限に抑えるためには、石炭鉱山の近くで製鉄をしてその場で二酸化炭素を回収し地中に貯蔵するのがベストである。ただ、鉱山の近くで二酸化炭素を地中貯蔵したら鉱山から出てきてしまう気がする。

まあ、俺は二酸化炭素の地中貯蔵自体がかなり難しいと思っているのだが。

話は変わるが、俺は老人なので、小学校のストーブは石炭ストーブだった。学校に石炭置き場があり、ストーブ係が石炭をそれぞれの教室に運んで来てストーブに入れて灯油を使って着火するのである。係は順番に回ってくるので、俺も石炭を運んだり灯油で着火したりしたものだ。中学は灯油ストーブだったような気がする。記憶の中では、石炭ストーブの方が暖かかった。

その後石油の時代になるが、石油がやがて枯渇すると言われるようになり、石炭液化という方法で対応できると知って安心したものである。

製鉄を水素還元方式に変えるにはまだ時間がかかりそうだが、輸送のデメリットを考えると、もう日本で石炭利用は難しいということになるだろうか。