ネギ式

適当に生きるおっさんのブログ

アニメ感想:この世界の片隅に(1回め)

dアニメストアでレンタル(月額とは別にお金を取られる)。そしてNexus7で視聴というたぶんそんなに奨励されない視聴方法。そしてまだ1回めを見ただけ。

映像が素晴らしい

よく映像が素晴らしいと言われるアニメの映像は、確かに素晴らしいのだが、このアニメの場合はそういう映像ではない。漫画の絵なのである(原作は読んでいない)。でもこの絵はどう見ても漫画の絵で、つまり線画である。これは私の好みなのだが、単純な線で対象の特徴をうまく取り出した絵が好きなのである。漫画ではそこそこあるけど、アニメになるとかなり少なくなる。アニメは色を塗るために線画というより面画になるので仕方がないのだが。

そして絵の具を塗るような描写もあるのだが、それも塗りきっていないような描写がいい。普通のアニメだと全部塗ってしまうから。いや、実際は全部塗っているのかもしれないけど、演出としては絵の具を紙の上に落としているような描写になっている。いい。

トーリーはうまく感想が書けない

戦争ものである。戦争ものの映画は大抵はエンタメになるか、またはメッセージ性の強い作品になり、一部にはエンタメでかつメッセージ性の強い作品もある。しかし、この作品はそうではない。いや、見て面白いからエンタメ作品にはなっているのだろうけれど、エンタメ戦争映画の文法というかテンプレには従っていない。

メッセージ性があってもエンタメ戦争映画というものには、どうも釈然としないものを感じるのである。それは私の世代も関係しているだろうし、世代とは別に私の個人的な思想によるのかも知れないが。

この作品にもメッセージ性はあるのだろうけれど、それは単純なものではないし、また、見た人の解釈に任せるというよくあるものでもないと思う。主役の「すず」はそんなに主体的には行動しないし、現代的な感覚の女性でもない。でも確かな自我を持って行動している。

トータルの評価として

100年くらい前にアニメーションという表現方法が出来て、もしかしたらあと200年くらいしたら無くなるかも知れないと思うのだが、その中で随一の作品と言えるだろう。

やっぱ、原作買うか。

この世界の片隅に 上 (アクションコミックス)

この世界の片隅に 上 (アクションコミックス)