中華アニメ。
いろいろと変なので、気に入って見ていた。
まず、主役の女イノーの性格が悪い。ブラック企業で働く30歳という設定だが、この性格だと部下や後輩にきつく当たるブラック上司の側ではないかと思えるくらいだ。
そして世界はゲームの世界。RPG風の異世界ではなく、ゲーム世界。システムというかお客さまサポート窓口というかそういうのがある。それがこの世界にイノーを召喚した女神なのだ。
1話で出たセリフ「いい大人はチートをしないものよ」もよかった。
他にも中華アニメなのに名前がカタカナなのがよい。イノーってどういう字かと思ってwikipediaを見たら「劉依諾、リュ・イノー」となっていた。もう一人の主役テン・エンヤァは「田恩雅、テン・エンヤァ」。
あまり百合っぽい関係性は見られなかったが、登場人物はほぼ全員女性である。理由の説明は特になかったと思う。フルフェイスの兜で顔の見えない兵士も声が女性だった。どうもモブキャラの声は主要キャラの兼ね役なので、女性の声になったようだ(副業だとそのモブっぽい兵士が言っていたことから推測した)。
百合というより師弟もの。師匠に無理難題を課せられて苦労する弟子の話。召喚されたのはイノーとエンヤァで、この二人は現実世界の過去においてイノーが家庭教師でエンヤァが生徒だったのだ。そしてこのゲーム世界においても、ゲームの名人級のイノーがエンヤァに攻略法を指導するような形になっている。
他にも(俺にとってはいい意味で)違和感を覚えるのは、救世主という役割。これは日本の異世界召喚ものでは勇者と呼ばれる存在に該当する。世界を救う者なんだから、漢字で書いたら単に勇ましい人よりも救世主の方がふさわしい。
またこの世界のエルフは、植物の妖精のような見た目であり、人間よりずっと小さい。エルフの森に住んでる。それでいいのだ。
またイノーとエンヤァだけがプレイヤーで、他のキャラ(女神を除く)はNPCのようだ。チートはしないが、プレイヤーとして一時停止機能とかを使える。それはチートではないのか。そういう機能がゲームに元からあるならチートではない(チートの本来の意味で)。
イノーの性格が強くて、女神をこき使おうとするし、エンヤァにも無茶な要求をするので、女神もエンヤァも涙目になっているのが印象に残っている。
イノーの性格が悪いのは確かだが、ちゃんとよいところもあって、料理が上手だし、なんだかんだ言ってもちゃんと弟子の面倒は見ている。
こういう変なアニメが俺は好きなのである。
ラストはゲーム世界が壊れるというか表示バグっぽくなったり、スーパーマリオ風の2Dゲームでエンヤァがミスして死にまくったりいろいろと無茶苦茶であった。よい。
animestore.docomo.ne.jp中国と放送時間枠が違うようで、それを埋めるために日本版はCパートに茶番があったようだ。しかし、アバンでもちょっとした茶番と前回までのあらすじがあるので、作画節約してる気がした。まあ、枠が違うのでは仕方がない。