ネギ式

適当に生きるおっさんのブログ

読書感想:怪盗ニックの事件簿

図書館で借りた本。

間違えて怪盗ニックシリーズの第三短編集を最初に借りてしまった。

これは面白い。ニックは無価値なものしか盗まない。一般的な価値が少ないものという意味である。自分の趣味で盗むのではなく、2万ドルの報酬で依頼に従って盗む。途中で依頼料を値上げして2万5千ドルになったが。

このシリーズの面白いところは、怪盗としてどうやって盗み出すかという点と、依頼人がどうしてそんな無価値なものを欲しがるのかという推理の部分が両方含まれている点である。しかも短い。300ページの文庫に10本の短編が収まっている。この短さでサクサク読める。

ニックがこの短編集で盗むものは各短編のタイトルになっているが、おもちゃのネズミ、公演が終わった劇場切符、ライオン像、七羽の大鴉、猫、サーカスのポスター、家族写真、昨日の新聞、灰皿、石鹸である。

ニックは「俺は探偵じゃない」というが、それなりに謎を解決して探偵らしいことをしている。ただ、それが依頼人の役に立つとは限らないのだが。

それからグロリアという女性と暮らしているのだが、結婚はしていないらしい。これは最初の短編集を読めばたぶんどういう事情か分かるだろう。そしてグロリアには泥棒をしていることは隠している。

 

 

作中で怪盗紳士ラッフルズにも言及がある。

 

ad2217.hatenablog.com

泥棒で探偵と言えば泥棒バーニィシリーズである。

 

ad2217.hatenablog.com