ネギ式

適当に生きるおっさんのブログ

読書感想:トコトンやさしい膜分離の本

図書館で借りた本。

いやあ結構知らないことが書いてあって面白かった。

1960年のロブとスリラーヤンによる非対称膜作成法がエポックメイキングだったのだな。これは一種類の素材に微細な穴の空いた薄い部分と粗い穴の空いた支持部分を作ることで丈夫で微細なフィルター構造が作れるという方法。

この本の前半を読んでいると、望むサイズの穴の空いた膜が作れて、すごく理想的な分離ができそうな気がするが、後半では効率とかの話になって、やはりそうそううまくは行かないことが分かる。

ガスの分離では、膜に穴はなくてガスの分子が膜に溶けて拡散することによって膜を通過するとのこと。ゴム風船が萎むのもこの原理によるとか。

ただ、この本で身近な例として取り上げられているのが、家庭用浄水器や機能性成分や海洋深層水で、俺としてはやや眉唾な分野だと思う。身近な例とは書いていなかったが、チーズ製造でのホエーの分離という方がむしろ俺には身近であった。筋トレ人が飲むホエイプロテインである。この本ではホエーという字になっているが。

 

ほえーと言えばこの人。