ネギ式

適当に生きるおっさんのブログ

読書感想:多情剣客無情剣(上)

金庸はそこそこ読んだ気になったので、古龍を読んでみた。

これも武侠小説である。酒飲みで肺病の剣客、李尋歓を主人公とした話。李尋歓は飛刀の使い手。手裏剣みたいなものか。「小李飛刀に仕損じなし」と言われる。飛び道具なので、チャンチャンバラバラという感じではなく、投げた瞬間すらも分からず、気がついたら相手の喉に飛刀が刺さっていたという、現代的なぬるぬるアニメにしにくい名人。飛刀そのものはそのへんの鍛冶屋が適当に打ったもの。

科挙探花の成績で合格。探花と言えば、アニメ彩雲国の紅秀麗と同じではありませんか。李探花とも呼ばれる。しかし、役人にはならなかった。

ネトラレもの。というか、婚約者を親友に譲った? この元婚約者の人妻に対して結構、うじうじしている。

もうひとりの主人公は阿飛。姓はなく名が飛。阿飛の武器も名剣ではなく、鉄板に柄を付けたようなもの。刃がない。アニメだとうたわれるものカルラの剣っぽいか。あんなに大きくないけど。刃はないけど阿飛が使えばよく切れる。少なくとも人体はよく切れる。

そして阿飛は武侠小説の登場人物にしては、点穴が出来ないという驚くべき特徴がある。師がいないということらしい。

それから女性陣があやしい。元婚約者の人妻もなんだかあやしいが、もうひとりの美人もやっぱりあやしい。

ところで、下巻を図書館で借りようと思ったのだが、緊急事態宣言を受けて図書館が予約本しか貸し出さなくなった上に、ネットで予約しようとすると、全部貸出中になっている。システム変更中なので、一時的に全部貸出中にしたのか、それともふつうに不具合なのか。たまたま選んだ本が貸出中とは思えないんだよなぁ。李白詩集紅はこべも貸し出し中なんてあり得ない。解析力学も貸出中とか信じられない。

 

 

小李飛刀に仕損じなし」かっこいい。