金庸の新聞連載小説。大衆娯楽小説なので前巻の終わりあたりから色っぽい展開になっている。主人公の段誉が美女と二人きりで密室に閉じ込められて子作りをしろと命令され、媚薬を飲まされる。って美少女文庫か、いっそエロゲと言っても過言ではない。
このときだけでなく、段誉は誘拐されまくりのお姫様ポジションである。点穴という武侠小説によくある身動きできなくなる技によって簡単に誘拐されるし、なされるがまま。武侠小説なのに武術の出来ない主人公にしたので、ここぞとばかりにいいように扱われる。そして登場する女性が次から次へと美女ばかりなのに、段誉が一番気に入っているのは、巻物に描かれた(裸の)美女という二次元コンプレックスぶり。
1巻から2巻前半まで大理国が舞台だったが、後半では北宋に(誘拐されながら)移動。
これは大河ドラマだな。まあ武侠なので、戦闘絡みはフィクション多めだが。日本ならフィクション忍術ありの大河ドラマって感じだろう。