ネギ式

適当に生きるおっさんのブログ

2024年春アニメ1話感想:神は遊戯に飢えている。

カクヨム系原作のアニメ。

既存のゲームではなく、作者の考えたルールのゲームをプレイする系統の作品。ゲームの主催者は神で、神の提出する様々なゲームで10勝すると、好きなだけ多くの望みを全部叶えて貰えるという話。

なんか、このゲームを攻略するための組織があって、主人公フェイ・テオ・フィルスもその組織に所属している。軍の制服みたいな制服を着ている。

フェイの凄さを表すために、フェイがサイコロを振って言った通りの目を出すというシーンがあるのだが、それはイカサマですよ。しかも半回転とは難易度が低くその分バレやすい。1回転半くらいはコントールできないとね。

その後、地上に降りた神様竜神レオレーシェとの神経衰弱があるが、これが問題である。まずアニメは映像が見えてしまうという問題がある。神経衰弱のカードが空中で動いているのだが、明らかに表(文字の書いてある方)が見えている。さすがに文字は書かれていなくて白くなっているが、裏(どれも同じ模様になっている方)ははっきり裏の模様が見えているので、そうでない方が表だと分かる。だいたい、空中でカードが円軌道を描いて回っていたら1周する間に表も裏も見える。片側しか見えないように個々のカードもゆっくり回転していればそうはならないのだが、このアニメのシーンではもうはっきり表が見えている。それに、このシーンではフェイレオレーシェが向かい合っていて、間の空中にカードがあるので、カードが片側しか見えないようにゆっくり回転していると、相手にはもう片側がずっと見えるようになってしまう。

そもそも二人ともカードがどんな風に動いていようが完全に位置を暗記しているので、動いても動かなくても同じことである。

それは大した問題ではなく、この神経衰弱の最大の問題は勝利条件が示されていないことである。一般の神経衰弱では場にカードがなくなった時に多くのカードを取っていた方が勝ちだが、このゲームはそうではない。

アニメ中の決着を見ると、何も書かれていない白いカードを揃えて取った方が勝ちとなっているようだ。この勝利条件で、かつ二人とも一度みたカードの位置は全て覚えているとすると、このゲームの本質は白いカードのめくり合いである。通常の神経衰弱よりもゲーム性が低い。

新しいゲームも古いゲームも、多くのプレイを経てルールが洗練されるので、デバッグプレイもしないで単に作者が考えただけのゲームはだいたい面白くないか、重大な欠点があるものである。デバッグプレイ重要。

そもそもゲームというのは自分がプレイしてこそ面白いものであって、神様がゲーム好きなら自分たちでプレイすればよく、人間にプレイさせてそれを見るなどつまらないであろう。まあ、スポーツや囲碁なんかは観戦する楽しみもあるが、それは自分よりうまいプレイを見るからである。神様よりは人間の方がほぼ確実にゲームが下手だと思われるので、神様が人間のプレイを見ても面白くないだろう。

animestore.docomo.ne.jp

 

このアニメ、1話から露骨にゲームの問題点を晒してくれているので、ツッコミながら視聴するのにちょうどよいという気がする。

 

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