webで無料掲載されていた時に話題になって、少し読んだ。そしてアニメ化されたのも知っていたが、dアニメストアでは見られなかった。それが7月くらいにdアニメストアで見られるようになったので見たのである。
実は「はてなブックマーク」でつまらないというか、期待外れという評価があり、漫画も途中で読まなくなっていたのでそういのかも知れないと思いつつ見てみたのであるが、確かに期待外れであった。
耳も聞こえないし、言葉もしゃべれないボッチ王子の話というところが、期待させる点であったが、カゲという友達が出来てからは、カゲがボッチの言葉も気持ちも全部代弁してしまうので、ふつうに喋るキャラクター以上に多弁な印象である。
もっとも、タイトルに既に期待できないことを伺わせる部分がある。王様ランキングというのは、学園ランキング戦ではなくて、大学ランキングのようなもの、つまりはミシュランガイドの三つ星レストランのような評価であるが、要は権威ある他者からの評価によって自己肯定感を得るということを暗示しているからである。
漫画の方は、剣も持てないような弱いボッチが剣（フェンシングの剣みたいなの）を使える名人になったところで読むのを止めたのだが、アニメもそのあたりからつまらなくなって、後半の12話はかなりつまらなかった。これ、ボッチが主人公でなければ、変な師匠とか面白みがあると思うんだけど、弱い主人公が戦闘能力を身に付けたという点が実に期待外れである。
後半のつまらなさは、いろいろな人物の過去が明かされて、悪役にも実は事情があったみたいな、よくある話と戦闘シーンばかり、あとはやたら登場人物が泣いていたりと、実にふつうの話であった。また音楽が盛り上がるのが、白々しく感じられた。
作者の思想が強めに出ているが、俺のような年寄りにはありきたりなよくある思想という印象しかない。
一度引き受けた王位を譲ってしまうのも、このキャラクターとしては無責任である。国民を思う気持ちがない。もともと放浪癖のあるような自由なキャラならありだと思うけど。あと、二人で国を作るって言ってるけど、国には住民が必要なので、それは人のいるところに行って王になる、つまり侵略だぞ。
まあ、期待が大きすぎたと言えなくもない。
