ネギ式

適当に生きるおっさんのブログ

読書感想:騎乗

ディック・フランシスの競馬もの。

図書館で適当に選んだ本。そういうミステリのシリーズがあることは知っていたのだが、一度も読んだことがなかった。ああ、探偵名のシリーズでないのは、探偵役が毎回違うからなのか。そういうミステリのシリーズは珍しいな。

今回は競馬よりも政治の話のような気がする。探偵役の少年というか青年というかはかなり賢い。天才探偵がうじゃうじゃいるミステリ界にあって、天才という言葉で描写されないながらも賢さを見せるのは素晴らしい。そして、事件を回避しているのも素晴らしい。そう、この作品では殺人事件は起こらないのだ。殺人未遂事件が起こるだけ。偶然と主人公の活躍によって殺人は防がれる。殺人を防ぐとは素晴らしい探偵ではないか。

といいつつ、事件はあまり捜査されずに、かつ探偵役も他の仕事をしていて、最初の事件の犯人が分かるのも何年も経ってからなのであるが。

面白かった。シリーズの他の作品も読んでみなくては。