図書館で借りた本。
後ろに予約が入っていると、どうも急かされる気がしていけない。
サブタイトルでタイトルの理由が分かる。つまり、戦争に比べたら殺人なんてたいしたことないという意味だろうと思いながら読んだ。
ミステリー要素よりも、昭和24年の青春ラブ?ストーリーの要素が大きい。
ミステリー部分については、丁寧にヒントが出されているので第一の事件も、第二の事件も重要なポイントは分かりやすい。
最後のオチは、初めて推理小説を書いた学生という作中設定からすると、いかにも若い生意気な学生作家らしくて微笑ましい。
脱線するけど、俺は練りに練った計画殺人ならば、事前にリハーサルをして計画通りにいくことを確認するべきだと思う。そうでなければ、犯人の意図ではなく偶然の出来事が一つくらい混じっていて探偵が困惑するとか。
さて、問題は犯行のリハーサルである。リハーサルはやるべきだが、リハーサルをやったということが証拠になってしまうというジレンマがある。犯行のリハーサルをそうだと思わせないようにどうカムフラージュするかという点で犯人の知恵が試される。うまくカムフラージュされていれば、衆人環視の下でリハーサルをやっても構わない。
一方、犯人以上に賢い名探偵ならば、そのカムフラージュされたリハーサルを見て、これから犯行が行なわれることを知り、それを未然に防ぐことが出来る。
人の死なないかつ日常の小さな謎ではないミステリーになるだろう。