PS4で見た。なんとなく「俺はガンダムで行く」というのが気になっていたので。
映像としては文句のない傑作娯楽作品である。脳の情報処理が追いつかない圧倒的な映像の暴力だ。
しかしオタクの話だと思っていたが、どうもそのへんは感情移入できなかった。オタクっぽくない。少なくとも日本のオタクっぽくはない。異世界ものをさんざん批判しておいてアレだが、この現実世界では報われることがなくて異世界に行く必要があるオタクの方が、俺には共感できる。
この映画の主役の若者はゲームオタクというよりも、eスポーツ選手っぽいかっこよさがある。ゲームでの成功が(最終的には)現実世界での成功になるのである。そのへんに共感がない。なにしろ、今のゲームオタクはゲーム世界で無双できる人ではない。ああ、これは俺だけか。
なんというか、俺のように年寄りのオタクは、ゲームは映画じゃない、見るんじゃなくて自分でプレイするのがゲームなんだと思ったりした世代なわけですよ。そんなことを言っていたら、ノベルゲームが出てきて、こんなのゲームじゃないわいなどと喚いていたのに、「アトラク=ナクア」で泣いてしまったりと紆余曲折を経て今の俺があるわけだが、いまでもやはりヘボプレイヤーを続けているのです。
そうすると、昨今のeスポーツは「ゲームはプレイするものじゃない、鑑賞するものなんだ」という感じで、やはり納得出来ないわけだ。この映画も観賞用で、映画だから当たり前なんだけど、自分でゲームをプレイするのとは違う。そして、ガンダムだが、まあ、俺はファーストしか見てないし、映画のガンダムはファーストだったけど、敵とのスケール感の違いからガンダムらしい感じはしなかった。
ヒロインとの関係もeスポーツ選手ならモテるだろうなぁというくらいにしか思わなかったし。むしろ親友の方がいいキャラだよな。
この映画の最後で警察が出てきたのにはびっくりした。警察いたのか。