図書館で借りた本。よかった。
コロナ後の世界。2022年8月出版の本。あれっ、なんか今年くらいのコロナの状況が描写されていると思ったが、これは阿津川辰海がコロナ明けの近未来を予測して書いたミステリであった。
コロナはそんなに事件の謎には絡んでこないけど。
山口美々香が恰好いい。どのくらい恰好いいかというと、PSYCHO-PASS の常守朱くらい格好いい。というかむしろ、PSYCHO-PASS 1期(再編集してないやつ)の常守朱が俺は好きで、2期以後の常守朱は劣化したと思っている。俺の常守朱はこんな劣化版じゃない。そういう俺の気持ちをこの作品の山口美々香が救済してくれた気がする。
俺はやはり男の描く格好良い女が好きなのである。リアルじゃないからだろう。
モリアーティ教授のような敵役も登場するものの、パズルミステリとしての要素はやや薄い気がする。
もっとも山口美々香の凄さが分かるのは、作品の後半の種明かしの部分であり、その後すぐに所長大野糺の凄さも示されてしまうので、やや山口美々香の凄さが霞んでしまうが、大野糺の思惑どおりになるのも二人の信頼関係があってのもの。
モリアーティ教授に相当するカミムラも結構直接的に犯罪に加担しているけど、知能犯としての能力の高さがうまく名探偵コンビを盛り上げている。