ネギ式

適当に生きるおっさんのブログ

アニメ感想:劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス

dアニメストアで見放題になったので。

TVシリーズ1期は見て、2期も見たけど気に入らず3期は見ていないし1期の再編集版も見ていない。

うーん、恋する乙女が恋しい相手に会うために紛争地域に行く話だった。あるいは日本が東南アジア連合を侵略する話。

作中では「内政干渉だ」とか言われてるけど、日本政府の警官(兼死刑執行人)が現地の人間を殺しているので、単なる内政干渉では済まない。この作品世界で現実の国連以上に国連が機能しているなら、日本による侵略と認定される可能性が高い。

TVシリーズ1期にあった常森朱の賢さは、その後のシリーズ同様に劇場版でも見られなかった。

「選挙をしなさい」という常森朱の主張は未熟であり、選挙結果としてシビュラシステムを推進する政治家が再選されたのも、民衆がシビュラシステム歓迎しているからと見るのはあまりにも楽観的である。この選挙自体がシビュラシステムの下で実行されているので、これは現在の情勢に例えるなら、ウクライナ内のロシアの支配地域でロシアに帰属するかという選挙のようなものであり、民意を反映しているとは思えない。

俺はもともとシビュラシステムは最悪の支配体制だと思っていたが、そうでない人もいたかも知れない。でも、現在のウクライナ情勢からこのアニメを見ると、いろいろと見方が変わる人も居るかも知れない。もともとそういう製作意図もあるとも言えないこともないが。支配を受け入れるか、紛争が(しばらく)続くかという問題である。その点からすると、この作品世界よりも現実は頑張っていると思う。(この作品がディストピアものだからでもある)

治安のためとか人民の保護というのは、侵略国家がよく使う口実である。この作品世界では日本がその口実を使っている。

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