ネギ式

適当に生きるおっさんのブログ

読書感想:トルコ捨駒スパイ事件

うーん、今回はいまひとつだった。まずスパイ小説ではない。スパイは登場するけれど。そして最大の問題が、ファンドーリンが活躍しないということ。いや、活躍はしてるんだけどあまり表面に出ないというか何というか。

この小説の主人公はワーリャという進歩的な若い女性なのである。1877年のロシアでの進歩的な若い女性。一人称ではないが、ワーリャの視点から物語は描かれる。で、このワーリャが私にとってはあまり魅力的でないというのが問題だ。「進歩的な女性」であることを目指す若い女性であり、実に危なっかしい。

舞台となっている露土戦争(1877-1878)を全然知らないというのは私の問題だが。

本来はワーリャの魅力で読むべきなんだろうけど、ワーリャいらないからファンドーリンをもっと出せという欲求不満になる。

 

トルコ捨駒スパイ事件 (ファンドーリンの捜査ファイル)

トルコ捨駒スパイ事件 (ファンドーリンの捜査ファイル)