吸血鬼アンソロジーであるが、読み終わってない。第一部の「古典的吸血鬼」しか読んでいない。
いやあ、いつも最近のラノベに不満ばかり書いているが、こうして古い小説を読んでみると訳は新しくても、やはり読みにくいのである。これは単に読書力が衰えているだけではないだろうか。もっとも、ラノベや新しい小説は昔の小説と比べるとずっと読みやすい。(ただし実験小説は除く、実験小説は読み難いことが多い)。私はラノベが読みやすいということ否定したことはないはず。年寄りだから記憶が不確かだが。
そしてこのアンソロジーの古い小説にはやはりテンプレではない面白さがある。もっとも吸血鬼というテーマからしてテンプレではあるのだが、それにしても一群のモンスターなかの一人というものではない。特にアフリカの呪術を扱った「血の呪物」は、たぶん今では書くことが出来ない暗黒大陸アフリカの雰囲気が漂っていて面白かった。これも吸血鬼に入れるのかという疑問は多少あったが。
吸血鬼の犠牲者に選ばれた若くて美しい乙女は、助かったり助からなかったりする。そういうものだ。
暗黒大陸アフリカは小説の舞台としては面白いので、なんとか復活できないものかね。暗黒異世界とかで。魔法の代わりに呪術が使われている異世界。もちろん、転生した人はひどい目に会う。それはもう徹底的に。