前に図書館で借りて読んだ新潮文庫版のクリスティ短編集の続き。
前のはそれほどでもなかったけど、こっちは面白かった。
ミス・マープルもの2作は、初期のパターンから逸脱している。ミス・マープルが前警視総監に事件を持ち込む話と、「火曜の夜の集い」で話をするのがミス・マープルである話。ちょっとずるい気もするが、意外であった。
パーカー・パイン氏ものの6作もすべて休暇旅行中の事件で、つまりいつものスタッフが登場しないのである。
ポアロものの6作は殺人がひとつあるけど、それ以外は盗難とか誘拐とか遺言書の隠し場所とか。
どれもショートショートというほどではないけど、短編としても短めでサクサク読めた。