コピペで論文作成が問題にされたのも、もう随分前のことになりますが、人間が文章を書くというのは結構難しいものであり、何かしらお手本があると楽に書けるものなのです。
そして文書を大量に使用するのが官僚制なのであり、役人が職務上の文書を作成する際にも、過去の文書をお手本にすることは極めて当然のことなのです。それはワープロやパソコンが導入される以前から、新しい文書を作成する際には、過去の文書を見ながら多少置き換えて作文するということが、むしろよい文書の作成方法として知られ、そして官僚制の歴史とともに連綿と伝えられて来たのです。
だからこそ、役人は前例のないことをやりたがらないのである。前例がないということはコピペ元にする文書がないということだから。また電子化する際に神エクセルと言われる形式になったのも、その形式を守り続けているのも、同じ理由によるもので、つまりは既存の文書をちょっとだけ変えて新しい文書を作るという習性によるものである。これは手抜きというよりも、間違いの少ない文書を効率的に作成するための手法なのである。千年を越えるという官僚制が生み出した知恵なのだ。
そしてコピペするためには、元の文書がなければならない。だから役人は文書を捨てない。文書の保管期限などというものが定められたのは官僚制の歴史から言えば極めて最近のことであり、そして保管期限が来ても保管場所がある限りはぎりぎりまで破棄しないのである。ましてや、電磁気データとして保管場所を取らないならば、破棄することはあり得ないのだ。
とは言え、破棄しなければならないと条例や法律で定めれられた場合は、その期限ギリギリに破棄するであろう。法律に従うこともまた官僚制の本質なのだから。
まあ、そういうわけで、法律や条例で定められた破棄期限前に文書が破棄されるということは基本的にはあり得ないと思うのだ。もちろん、間違って破棄ということはあるだろうが、間違いは都合よく起こらないものであり、都合がよかったらそれは意図的なものであろう。
なお、なんの手本もなくこの文章を書いた私は一種のアレである。(まあ、過去に自分で書いた文章が脳内で手本になっているということはある)
読んでないです。とりあえず貼り付けただけ。