こんなことを言っても若い人には実感がないかもしれないが、しばらく読んでないと漫画の読み方を忘れるもんだ。一時は、ずいぶん少女マンガを読んだものである。萩尾望都は当然として、一条ゆかり、陸奥A子、くらもちふさこ、和田慎二なんかを読んだ。そう、美内すずえも。それどころか、ファンタジー要素のないほぼ純粋な少女漫画、しらいしあいの「ばあじん・おんど」も楽しんで読んだのだ。
ところが、先日、赤髪の白雪姫というアニメを見た時に、これは少女マンガだなと思ったものの、少女漫画の見方を忘れていて、作品に入れなかった。なんということだ。はちみつとクローバーのアニメもなんか入り込めなかった。アニメがどうこうじゃなくて、その元になっているマンガの基本的な楽しみ方を忘れているのだ。なんてこった。
それも少女マンガだけではないのである。どうもジャンプ系マンガもダメになったみたいで、まあ確かにジャンプは週刊マンガ雑誌で最初に読まなくなった雑誌なんだけど、「僕のヒーローアカデミア」のアニメを受け付けないのである。不思議な事だが本当なのだ。つまらないとか面白いとかじゃなくて、お約束についていけないようなのだ。
一方、このところ見ることが多い、ラノベ系作品のお約束にはついていけるのである。たくさん見た結果としか言いようがない。面白いとかつまらないとかじゃなくて、お約束を受け入れることが出来るかどうかという問題なのである。いやあ、困ったものだ。
でも、これは俺だけじゃなくて、誰でも多かれ少なかれあることなんじゃないかな。
面白ければなんでもいいというのが俺の主義だが、ちょっとそのジャンルから遠ざかっていると、そのジャンルの面白さの感覚を忘れてしまうのである。まいったなぁ。