ネギ式

適当に生きるおっさんのブログ

読書感想:メディアの支配者下巻

基本的には1992年のフジサンケイグループのクーデターの話。

 

 

で、下巻は上巻の続きで鹿内信隆が権力を確立増大させていく過程が描かれる。次に信隆の長男の鹿内春雄が二代目として順調に、家庭的には順調でもないが、フジテレビの副社長(実質社長)として視聴率至上主義で視聴率を上げて行く。

信隆も嫌な人間だが、春雄もまた嫌な人間だ。この二人はフジサンケイグループを私物化している、というかそもそもグループ形成が信隆の権力のためといえる。しかし、信隆は特にフジサンケイグループの発達に貢献していないように思えるのだ。権力欲が強くて、反共宣伝で財界を味方につけてうまく立ち回っただけではないのか。

そして鹿内春雄の死、娘婿の宏明を養子にして後継者にする信隆。同時に信隆は世界文化賞天皇の権威を取り込もうとする。

突然後継者になった宏明は、鹿内家の二人に比べるとまともな人間のようだが、まともなために、二人と同様の奸物の日枝久にクーデターを起こされてグループを追放されることになる。

新聞拡販の闇とかも書かれているけど、このクーデター事件と直接関係ないかと思ったのだが、産経新聞営利企業として成立してないということを示していてやはり関係があった。新聞社、特に反共新聞社を持っているということで、信隆が政治家との関係を築く上で役に立つのであった、美術館も同じく信隆が欧米の有力者との関係を築く上で役に立つものであったと。

面白い本だけど、わくわくしない。むしろ(フジサンケイグループに)うんざりする本であった。