ネギ式

適当に生きるおっさんのブログ

読書感想:おばちゃまはシチリア・スパイ

ミセス・ポリファックス・シリーズ。

読み始めてから、なんかのれなくて、おれもこのシリーズに飽きたのかと思っていたけれど、最後まで読んだ結果、シリーズが変質したのだと思った。

今回、確か、死人が出ていない。おばちゃまがひどい目に会っていない。撃たれていると言っても外れているし。

おばちゃまは素人スパイで、命令されていない勝手なことをやってトラブルを招くけれども結果的には期待以上の成果を上げるというのが基本パターンなんだけど、これまでは勝手なことをした結果、おばちゃまは捕まって縛られたりしているのだった。当然である。素人が勝手なことをするんだから当然なのだ。

しかし、今回のおばちゃまはやはり勝手なことをするんだけど都合よくひどい目には合わない。敵方もまあ設定的には武器商人とかひどいことをしているけれど、作中では味方に死人が出ないし、結構善人ぽい人もいて、つまり話全体がマイルドになっている。こうなると、もうご都合主義ばかりが鼻につく。

そして恋愛要素が強調されている。スパイ風味の恋愛小説というと言い過ぎだが。なんか、Not For Meになってきた。