野球漫画なんかにある謎理論のひとつに「打者の最も得意なコースのすぐ近くが苦手なコース」というのがあるのだが、私にとっての鎌池和馬がそんな感じの作家なのである。いや、苦手なので原作は読んでないけど。
で、禁書目録はもろに私の苦手なところを突いてきているのだが、そのスピンオフのレールガンは、苦手なコースから大好きなコースに入ってきているという状態である。
このヘヴィーオブジェクトも、巨大人型ロボットなんてリアルじゃないから巨大で人型でないロボット(兵器)で戦うなんていう発想は実に私の好みに合うところだ。そして、その巨大兵器を人間の知恵で倒すというのも設定として面白い。なのだが、どうにもその人間の知恵の部分が好きになれない。ミステリー的というかパズル的な方法で相手の弱点を突くのだが、そのパズルが納得できないのだ。
一方、不思議と引っかからなかったのは、相棒を危険に巻き込む行動である。私はこういう仲間を危険にさらす行動というのが大嫌いなのである。それを意識したのはFateの衛宮士郎で、あまりにも衛宮士郎が憎たらしいのでFateのアニメは前半しか見ていないし、後続のアニメも見ていない。(あ、魔法少女のやつはちょっと見た)。自分の極めて利己的(な正義感という)動機のために仲間を危険にさらすのは許されないだろう。
しかし、このヘヴィーオブジェクトでは、主役のクウェンサーが相棒のヘイヴィアを危険に巻き込むが、それは俺としては許せるというかOKというかむしろ良いところなのである。なんでだろうね。男だからか、ヘイヴィアにも功績をあげるという動機があるからか。
視聴者サービス(エロシーン)が多いのは、俺としてはあまり好みではない。メインも含めてヒロインたちも、まあテンプレだけど、オホホ女は少し良かったですわ、オホホ。
総合すると、好きとも嫌いとも言えないなんとももどかしいアニメである。アニメの後半はストーリー的にかなり良かった。そして、たぶん、俺以外の誰かにとってはどストライクな作品であろう。