よく考えてみたら、私はパフォーマンスというものが嫌いなのであった。
いや、娯楽としてのパフォーマンスは好きですよ。いや、いや、いわゆる一部のユーチューバーがやるようなものが娯楽かどうかはさておいて。
私が嫌いなのはハンガーストライキとかそういう類のパフォーマンスである。何に対してどういう意見を持つかということは、理性で考えて結論を導きたいのに、そうさせないで感情で結論を導くように仕向けるようなパフォーマンスというものが嫌いなのである。たとえ、そういうパフォーマンスによって社会がよくなっていくとしても。
そういうパフォーマンスをマスコミが取り上げてそれによって社会が変わることは実際にある。いくら理性に訴えかけてもまったく変わらないものが感情に訴えるパフォーマンスによって簡単に変わるのである。これは理性の敗北ではないか。私はそういうパフォーマンスによって動かされる社会が嫌いなのだ。
そして感情に訴えるパフォーマンスは、理性を飛び越えて作用するので、反ワクチン運動のようなものにも使えるのだ。そうなると大衆の感情をより大きくゆさぶった方が勝ちということになる。すでにそうなっている。
そしてなによりも大衆の感情をゆさぶるのが、敵を作ってそれを相手に戦う戦争というパフォーマンスだと、私は思うのである。