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読書感想:水滸伝(十二)炳乎の章

北方水滸伝

盧俊義燕青を中心とした話。盧俊義は北方水滸伝では闇塩を扱う重要人物だが、とうとう青蓮寺に疑われて捕らえられ拷問を受ける。それを救出する燕青。この巻まで燕青は盧俊義の愛人という疑惑で描かれていたが、その疑惑が晴れる回でもある。盧俊義に対する拷問シーンは結構きついので、軟弱な読者は振り落とされるだろう。

その後、関勝(というか軍師の宣贊)の計略で北京大名府を占領していた梁山泊軍があわてて引き返すことになるのだが、これが関勝の梁山泊加入のきっかけになる。と同時に、このせいもあって、盧俊義が闇塩の道のために使っていた民間人を梁山泊側が殺すという結果にもなる。

拷問シーンとか、主役である梁山泊軍による民間人殺害とかなかなかつらい回である。道術を排除した北方謙三としてはこのくらいのリアリティは当然だろうけれど。

 

盧俊義と燕青は二人とも死亡フラグが立ったかと思ったが、なんとか生き延びた。