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読書感想:水滸伝(十九)旌旗の章

北方水滸伝

かなり飛ばしたけど、読み終わった。もともと北方謙三が読みたかった訳ではなく、水滸伝系統の何かを読みたいと思っただけなので、続編の楊令伝は読まない

北方謙三水滸伝を革命としてとらえたようだが、首都制圧して皇帝を倒すという意志が弱く梁山泊独立国家にしようとしたようだ。しかし、それは皇帝を倒すより難しいだろう。独立国家になったらずっと戦争が続くし、周りが全部宋では国境の維持も出来ないだろう。

また、梁山泊側は(闇の)塩の貿易、青蓮寺側は銀山開発で資金を得ているが、国の農業生産量が増えていないのに、金ばかり増えても、物価が上がるだけだろう。梁山泊が革命軍として国民を救うなら、迅速な行動が必要で、じっくり戦っていると国民の困窮が続くばかりである。

あと、宋江がかなり情けない。本人はほとんど行動していないのに、他者の評価ばかり高いという印象だったが、最後の決戦では周囲の足を引っ張るばかりである。

豪傑、英雄の話にしては、結構みんな女のことでうじうじと悩んでいるのが気に入らない。あと、自決するのは好きじゃない。英雄なら同じ自殺的行動でも、無謀な突撃をして討ち死にする方がいい。

ともかく、これで水滸伝を読んだ気になることが出来る。