ネギ式

適当に生きるおっさんのブログ

アニメ感想:わすれなぐも

ラノベみたいなのを「キャラクター小説」というように呼ぶことがあって、つまりは漫画的アニメ的キャラクターを中心にした小説ということなのだが、それはつまり、アニメにおいてキャラクターが重要であるということでもある。

で、このアニメには主に三人のキャラクターが登場する。若い古本屋の男、女子高生、蜘蛛の妖怪である。この三人が三人とも実にキャラが中途半端である。私の場合、キャラが中途半端でもったいないと思うことが多いのだが、この作品の場合はもったいないというレベルに至っていない。

これは若手アニメーター育成プロジェクトということで原画マンとかの養成が主目的らしいが、それならそれでもっとまともな脚本を付けてあげるべきだろう。絵は悪くない。

ストーリーは意外と言えば意外なオチだが、このオチのためにキャラクターがみんなダメになっている。妖怪はかわいいのか邪悪なのか妖艶なのかどの方向もまったく中途半端で、もちろん邪悪さの中にかわいさがあるというような領域にははるかに及ばない。女子高生はもう少し頑張ればなんとかなったような気がしないでもないが、このオチではどうにもなるまい。古本屋は妖怪好きとしても古本好きとしてもヌルい。

このストーリーなら、ストーリーなしで最初から最後まで戦闘アクションをしていた方がずっといい。