夜ノヤッターマン第4夜「湯けむり露天風呂紀行」
タイトルから温泉回だと思うでしょ、いや、実際温泉回なんだけど、それは前半で、後半は赤紙招集からバンザイ送り出しですよ。
以前、ディストピアで主人公が支配者側にいるアニメについて書いたけど、夜ノヤッターマンは、普通にディストピアで反逆主人公たちの話ですな。
なんか、昔はこういうレジスタンスのアニメも多かったような気がするが、最近は少ないのかも。エイリアンに侵略されて絶望的な戦力差で戦うという話は結構あると思うんだけど、エイリアンは多くの場合、攻撃しても支配しないから。ディストピアの本領はやはり圧倒的な支配にある。
赤紙が来て、バンザイして送り出すってのはまさに精神まで支配するディストピアであり、抵抗するものを殴って連行するとかいう描写よりも遥かに恐ろしい情景である。まあ、その情景っていうのは、オリジナルじゃなくて、過去の日本そのものなんだけど。いや、もしかしたら未来かもしれないけど。どうも年を取ると記憶があやふやでいかんな。
で、タツノコだと、確かキャシャーンがそういうレジスタンスの話だったはず。サンライズだとダグラムか、そうは言ってもここまで精神支配されているフィクションはなかなかない。もちろん、小説では1984があるけど、大日本帝国も優れたディストピア小説に匹敵するディストピアを実現した偉大な帝国であることよ。コードギアスだって日本人は差別されてるけど、悲しむべきところで喜ぶことを強制されるような精神支配はされてないからね(精神支配するのは主役)
いや、ガッチャマンクラウズとクラウズインサイトもそうだけど、タツノコ、踏み込んでくるなぁ。昔のアニメのリメイクってことで狙ってる層が四十代、五十代なんだろうな。
「GATCHAMAN CROWDS insight」Vol.1 Blu-ray
- 出版社/メーカー: バップ
- 発売日: 2015/09/25
- メディア: Blu-ray
- この商品を含むブログ (7件) を見る