ネギ式

適当に生きるおっさんのブログ

読書感想:江戸「捕物帳」の世界

監修者名はあるが著者名はない。バイトに書かせたのだろうか。時代小説を書くための資料みたいなものだろう。まあ、俺は書かないけど。

でもそもそも俺は歴史の知識がないので、この本から得られた知識は面白い。町奉行所では民事は基本的に扱わず、金の貸借以外は全部和解させるとか、今の裁判所も江戸時代から続いているものだと感じさせる。

それに禁固刑に相当する刑罰がないので牢は未決囚を入れるとか、自白を重視するとかも現代の日本の警察に引き継がれているように思える。

それから奉行所で裁判が行われるときには刑事だろうと民事だろうと、被告や原告の家主と名主が同席する決まりだったらしい。連座制があるので。これなんかも、現代の大家が入居者の選別に差別的な判断をする理由として江戸時代から現代に受け継がれているような気がする。