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ネギ式

適当に生きるおっさんのブログ

読書感想:タフの方舟2

図書館で借りた本。

この2巻に収録の「魔獣売ります」は、面白い。というか、「魔獣売ります」だけが、このタフの方舟の紹介文(早川の文庫巻末に載ってるやつ)に合致する作品である。言葉遣いは丁寧だが、悪質な商人という面白いキャラクターになっている。何を隠そう、タフの方舟を読もうと思ったのは、この紹介文を読んだからなのだ。

逆に、作品全体をまとめる役割をしている三つの作品は、出来が悪い。最初の解決策を見た瞬間に、これでは時間稼ぎにもならないと分かってしまうわけで、この作品が古いということを多少考慮に入れても、やはり何の役にも立たない解決策という評価しかない。それでも二番目の解決策で解決していれば、そういう物語構成とも考えられるが、二番目もやはり同じような解決策を提案していて無能というより他はない。

三番目の解決策でようやくやるべきことをやったという感じだが、どうも説明からするとそうでもないようだ。やはりこれもせいぜい数世紀後には同じ状態になってしまうだろう。そしてそれから更に数世紀して、彼らが滅亡していなければ、全人類圏が破滅の危機に立つことになるだろう。この邪悪な宗教を捨てないということが物語の前提であるならば。

まあ、今の日本の状況からすれば、うらやましい限りではあるのだけれど。

 

タフの方舟 2天の果実 (ハヤカワ文庫SF)

タフの方舟 2天の果実 (ハヤカワ文庫SF)