俺は植物の種類とか全然頓着しないので、小説とかを読んでいて山査子という文字が出てきても、直接何かを頭に思い浮かべるということがない。山査子の実とかいう文字列を見ると、これは秋の季語か何かだろうという程度に思っていた(調べたら「山査子の花」が春の季語だった)。
山査子という漢字と「さんざし」という読みの音は、なにか文学的な響きがあるから、小説とかに使われるのだろう。
先日、ドライフルーツとかを商う店で、デーツと一緒にサンザシも買ったのである。そしてデーツを食べ終ったのでサンザシを食べてみた。サンザシはデーツと違って、元の形を留めていなくて、果汁に砂糖を加えて羊羹みたいに固めたような形をしている。
食べてみると甘酸っぱい味でなかなかイケる。
これから俺は、小説とかで山査子という文字を見たら、この棒状の食品と甘酸っぱい味を思い浮かべることになるだろう。