ネギ式

適当に生きるおっさんのブログ

漫画感想:デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション

図書館で借りた漫画。面白かった。

東京上空に巨大なUFOが浮かんでいる世界で、女子高生の日常を描いた作品。かと思ったら、単なる雰囲気背景だと思っていた巨大UFOや「侵略者」もだんだん前景に出てきた。

眉毛ツインテールおんたんが、萌えないキャラでなかなか困惑している。もうひとりの主人公の門出も先生に恋する女子高生みたいな感じだったが、その先生との関係も危ういような危うくないような微妙な関係で、発展しているのかしていないのか。

自警団的な民間防衛組織が怖い。なんか2025年10月あたりの現状ともそんなに遠くない政治状況のように見えて、なかなか心がざわざわするところがある。

そんななかで女子高生たちは深夜にFPSゲームをしたり、勉強しろと言われながら勉強しなかったり、大学受験して落ちたりして、わりとあっさり大学生になってしまう。

「侵略者」に対する殺戮が残虐に描写されている一方で、民間人の死は報道で名前が出るだけというあっさりした描写だが、主人公たちの関係者なので感情的な描写はある。

8巻と9巻がコミックス2巻使っての過去回である。俺は過去回想は好きじゃなかったんだけど、これはよかった。悪役が死ぬ間際の過去回想はその後の話に関係ないので余計なエピソードなんだけど、この漫画の過去回想は、それを見ている現在のキャラクターがいて、そのことも含めて今後の展開に影響を与えるものなので重要である。まあ、それよりも、この過去によって、萌えないツインテールだったおんたんに急に感情移入できるようになった。

俺はシュタインズゲートが好きなんだけど、最初に見た時は岡部倫太郎がただの痛い人だったのに、途中からすごくいい人だとわかって好きになったのだ。それと同じようにおんたんが好きになった。もちろん、門出のことも暖かく見守りたい気持になった。

始めのうちは、勉強してないと思ったが、それはおんたんが意図的に勉強の邪魔をしてたんだよな。門出があまり真面目になるとまずいという考えからだろう。

11巻で世界が終る。というか、これは主人公のおんたん門出が一度主人公を降りるという意味だと思う。そこから門出のお父さんの話になり、また過去に戻ってやり直すという話。

俺の考えでは、平行世界がこの作品のメインのSF設定なので、「侵略者」も「上位」のやつも平行世界から来たのだと思ったんだよなぁ。「侵略者」は考え方がすごく人間っぽいし。というか日本人っぽい。平行世界が無限にある中で、この世界と少ししか違わない平行世界もあれば、この世界と大きく違う平行世界もある。そういう大きく違う平行世界から「侵略者」は来たのではないかと。「上位」はさらに異なる平行世界から。

で、平行世界は同時並行的に存在している。別の平行世界に移っても元の平行世界はそのまま続いているので、平行世界間の移動によって世界を救ったり、救わなかったりすることは出来ない。移動した人の気持が変わるだけだろう。

そういう設定だと思うと、おんたんが世界を救おうとはしていなくて、門出がおかしくなるのを防ごうとしているだけというのは納得できる。

漫画の最終話も「侵略者」が来ない世界ではなく、「本国」が「偵察者」の報告によって人間の危険を知り、十分に侵略の準備を整えてからやってくるので、まだ「侵略者」が来ていない世界だと思うのだ。そういう少しずれた平行世界。

「声」は分からん。

そしておんたんの兄のひろしはいいキャラだよ。

アニメがあるらしいが、dアニメストアでは配信していないので見られない。DMM TVで配信しているらしい。

これはDMM TVに乗り換えろということだろうか。うーむ、こうなっては仕方がないからDMM TVにするか。仕方あるまい。うん、仕方がない。

ちょっと考えよう。