図書館で借りた本。
永島慎二責任編集。
解説という名の対談で、永島慎二と小野耕世の顔写真が載っているのだが、二人ともひげ面サングラスで間違い探しのような。これが青春をこじらせてしまった中年の姿だろうか。
12作品掲載されているのに、全部男性漫画家で少女漫画は一つもない。なんというか、全部わびしい昭和の青春という感じである。四畳半青春フォークというか。時代劇もあるけどそんなに印象は変わらない。
対談の中で永島慎二が少女漫画を読む男性が増えているが、それは女性心理を学ぶためではないか。なんてことを言っている。当時少女漫画を読んでいた俺からすると、いや全然違うよ、少女漫画が面白いから読んでるんだよ。
鈴木翁二の「オートバイ少女」というのが、オートバイという名前や絵柄が古い昭和感を出しているものの、ただ女の子がバイクに乗るだけという点がよい。なんかよく分からんおっさんがイメージとして出てくるけど。
大友克洋の「犯す」も鉄工所で働く青年という設定だが、リアルなレイプ(失敗?)を描いているものの、今から見ればやはり古いという印象が強い。
宮谷一彦の「悲しき天使」は、昭和の青春ではないが、ただひたすら愚かな天使の寓話だろうか。直接的には青春物とは言えないと思う。
松本零士の「男おいどん」は私も知っている作品である。これも昭和の四畳半青春物だ。だが、男おいどんの中から青春漫画として敢えてこの「メリケン粉を焼いて食う話」を選んだのは不思議である。
あ、ちょっと分かったぞ。俺がこの手の青春漫画が嫌いなのは、私小説っぽいからだ。
