図書館で借りた本。
9巻は公共財ゲーム。
公共投資をゲーム理論的にみたもの。だが、ゲーム理論で解釈することと、それを実際に人間がプレイするギャンブルにすることは別の話である。
だいたい賭博というのは胴元と博徒の勝負で胴元の利益は確定しているものだが、こういうゲーム理論的な非ゼロ和ゲームでは、むしろプレイヤー側が有利というか、プレイヤーが協力すれば利益を得られる仕組みになっている。つまりプレイヤーとしては協力しない手はない。
さらに、この漫画の話では、生徒会長選挙の最中であり、このギャンブルでも選挙の票が得られることになっている。選挙の票なんて選挙が終れば何の価値もない。全部取るか、全部失うかのオールオアナッシングのギャンブルなのだ。よって、公共財ゲームにおける2位以下には意味がない。
この場合、公共財ゲームの後で、そこで得られた票を全部賭けてプレイヤー同士で勝者総取りの次のギャンブルをしよう、その前の公共財ゲームではプレイヤー同士は協力しようと持ちかけるのが正解だと俺は思うのである。