蒼頡は(当然ながら)実在の人物ではなく、漢字の意味としては「頭のかっちりと充実したかしこい創作者」という意味だと藤堂先生は言う。
農耕には占いが伴い、占いの結果を記録したものが文字であり、巫者と記録係が官僚の始まりだという。文字とは官僚支配の道具である。
俺個人としても、文明の始まりは農耕であり、それは農奴という奴隷制の始まりでもあり、農地と農奴を奪い合う戦争の始まりでもあると思っている。
もちろん、俺も一方では大量(という程でもないか)の本を読む乱読者であり、小説を書いたりするし、プログラムまで書くという文字に浸りきった人間でもある。
現代日本も地位が固定化した身分制社会であり、多少の地位の変動があっても上の方がちょっと変動するだけである。奴隷身分の絶望を通奏低音のように体で感じながら、今年も文字のもたらす悦楽に浸るのみである。
アニメも見るよ。