ネギ式

適当に生きるおっさんのブログ

読書感想:「役に立たない」研究の未来

図書館で借りた本。

科学研究にお金が足りないという話。この本では、自民党政府が科学研究費を減額するということがほぼ前提となっている。総額が減額される一方で、選択と集中で特定の研究に資金を集中するので、選択されなかった研究は総額の減額以上の減額になる。

問題意識を共有するというような本だと思う。まあ、政府以外の財団とか言っても、そこが出せる額は限られている。

研究者がYoutubeで研究内容を一般向けに紹介するとか言ってもさ、いろいろな国の研究費獲得やその報告にかかる事務作業に加えて、さらに動画作成に手間と時間をかけるということになる。大勢の研究者が一斉にYoutube動画を配信し始めても、収益に繋がるのはごく一部だけだろう。

企業の寄付と言っても、今の日本は投資立国。つまり投資家、株主が企業の利益に目を光らせているのである。無駄な寄付などしたら株主総会で社長を解任されるんじゃないか。なにしろリストラ発表で株価が上がる世界なんだから。