2023年のアニメ。
dアニメストアで見放題に入ったので見た。
よい意味でなろう系らしいアニメ。ストーリー展開が早い。よい意味でご都合主義、よい意味でやりたい放題。つまり、よい意味でチープ。こういうのがいいんだよ。俺のお気に入りのタイプのアニメだ。
異世界転生なのに、成人に転生というのも無駄を省いていてよい。女神にぎりぎり成人となる若さに転生と頼んだから。転生じゃなくて転移じゃないかという気もするが、細かいことにこだわっても仕方がない。親はいないようだ。でも若返っているので転移ではない。
そして主人公のカオルは結構腹黒い(目つきも悪い)。そこがいい。最初の部分で、女神に転生特典を要求するあたりから容赦がない。俺の好みとしては、同じ願望充足でも、要求してないのに勝手にチート能力が与えられるよりも、ちゃんと主人公の願望があり要求して叶えられる方が好きである。
あと作者のやりたい放題。孤児たちを配下にするのは、少年探偵団というとイメージが違うが、シャーロック・ホームズのベイカーストリートイレギュラーズだと思う。情報収集もしているし。カオルが仮面を付けて髪の色も変えて変装しているのに、あっさり仮面を外したりして正体を見破られている。これも正体を隠して活動するのをやってみたかったという願望充足っぽい。
なんか悪役令嬢っぽいこともしているし、作者がやりたい要素をその時の気分で放り込んだ作品という気がする。いや、それがいいんだよ。
ご都合主義も、シリアス展開であまりご都合主義が出るとしらけるけど、ギャグならあり。この作品のご都合主義的な部分はあまりにもぶっとんでいるのでむしろ漫画的でよい。女神から与えられた基本能力はポーションを出現させることと、アイテムボックスだが、ポーションの容器も大きさや形が望んだ通りのものが出せる。
そこから戦車(チャリオット)型のポーション容器というひどい(褒め言葉)応用があったり、金(金属ではない)探知器型のポーション容器とか、実ににひどい(褒め言葉)。
「その人は私ではなく妹です」っていうのも良かった。しらばっくれ。どうも俺はしらばっくれるのが好きらしい。
12話だけど、他のなろう系のアニメの2クール分くらいストーリーがある。ただし、特に魔王を倒すとかいう目的はないので、目的に向かってストーリーが進む訳ではないけど。
さくさく話が進むのはそれだけで快感である。そう、なろう系に人気があるのはそこもあると思うのだ。人気のあるストーリ漫画が全然話が進まないのに対して、なろう系の小説はどんどん話が進むからね。
ただ、この作品はちょっと古いネタが入っていて視聴者や読者には分からんかも知れんと思うことがある。水戸黄門だってもう古いと思うが、「ハイヨー、シルバー」はさすがに古い。