ネギ式

適当に生きるおっさんのブログ

漫画感想:振袖無頼控

ブック放題で読んだ山田ミネコの短編集。

振袖無頼控:表題作は八犬伝の犬塚信乃にちなんで信乃と名付けられた江戸時代の女装男子の話。アクションもあってふつうに面白い。

風のせい:ちょっと整合性がないような気もするが、まあそうかなとも思わせる「不思議な話」系の話。

空が笑った:この短編集の大部分を占める中編というか短編というか。これが実に少女漫画らしい話。少女漫画のテンプレとして挙げられそうな話である。田舎の話で、粗雑で男っぽい貧乏少女と陰のあるそこそこの家庭の少女の関係がある。病弱で美しい金持ちの家の少年がその田舎に療養にやって来る。テンプレと言えばテンプレどおりなのだが、この時代の少女漫画を読んで育った俺には懐かしい感じのする話だった。少女漫画全盛時代でも、今で言う凄い漫画だけでなく、ふつうの少女漫画も(大量に)あったのだ。そして山田ミネコもそういう漫画を描いていたのだなぁと。