ネギ式

適当に生きるおっさんのブログ

読書感想:悪党たちのジャムセッション

ドートマンダーシリーズ。

ドートマンダー世界は、マヌケ時空なので、ドートマンダー一味も、警備員も、殺し屋もみんな間抜けなのだが、そういう感じを表しているのが、クリスマスパーティを表した以下の文である。

居間の中は、食事の皿を片手に、そして飲み物をもう片手に持ち、どうやってフォークを持とうかと考えている人間でいっぱいになった。

保険金詐欺を目的とした絵画泥棒なのだが、ドートマンダーが美術品の扱いを全然知らないので、ヤバイ感じがひしひしとする。で、案の定、巨漢のタイニーがやらかす。

いや面白いし、本編と関係ないところでドートマンダーが電動タイプライターを盗み出す手口とかも面白い。1トンもある電動タイプライターと書いてあるけど、持てるはずもない重さのものをドートマンダーが持ち出す。たぶん、1トンもあるような気がするくらい重いという意味だろう。全体的にトボけているので持てるはずがないなどとツッコミを入れてはいけない。

保険金詐欺を計画する金持ちが妙におかしい。

解説は宮部みゆき