ネギ式

適当に生きるおっさんのブログ

読書感想:人口の中国史

うーん、よく分からんかった。

著者独自の合散離集という歴史サイクル分類を、ああ独自概念ねと思って無視して読んだのがいけなかったのかも知れない。

更に、人口の記録についても、前半の古代中国についてはその土地に住んでいる人ではなくて、文明に属する人の人口ということだったり、その文明に属する人の人口すらもいくつか推定値はあるが、その推定は正確性に欠という著者の言葉があって、それはそうなのだろうけれど、読んでいる側からすると、要するに分からない。幅のある推定値でもいいから、著者の推定値を出して欲しかった。

後半はいわゆる人頭税を廃したことによって、人民が人口を誤魔化さなくなって人口調査の正確性が増したという話と、系図みたいものの記録から年齢分布などが分かるという話で面白かった。

とはいえ、トウモロコシなどの栽培が人口増加に寄与したという記述はあるものの、畜力の利用や、鉄製農機具などの話はなく、人口から歴史を語るという点ではまだまだ視野が狭いという印象である。