元のハクション大魔王は見ていたんだけど、その後のアクビが主役の2作品は見ていない。
今回のアクビは主役というよりヒロイン。そして新キャラのプゥータが登場する。あの「派手ないたずら玉にキズ」のアクビがいたずらをしない。まあ女王様になるための試験みたいなありがちな設定なので仕方がないのかもしれない。その代わりにいたずらをするのが新キャラのプゥータである。
しかしどうも50年前と今ではいたずらの概念が違うような気がする。プゥータはかなり悪意のあるキャラで人を困らせようとして魔法を使う。昔のアクビはそうではなかったと思う。善意で大人を手伝おうとして魔法を使ってやり過ぎて迷惑をかけるとか、好奇心や遊び心を抑えきれずに、つい面白そうなことをやってしまうとかいうパターンではなかったか。今の教育観念には、善意から出た行為は結果が悪くても子供を叱ってはならないという決まりでもあるのだろうか。地獄への道を善意で舗装するための準備は着々と進められていると感じる。アクビのイタズラは悪意ではないのに、アクビが叱られるので、視聴者はアクビに同情したのではないか。いや、善意からとはいえ、派手な結果になるのが面白いというのもあるが。
というわけで、イタズラをしないアクビにも、イタズラをするプゥータにもあまり魅力を感じられなかった。
そして、アクビがヒロインなんだよなぁ。50年後だからいつまでも子供じゃないってことなんだろうけど、ヒロインねぇ。アクビは色気のないちんちくりんキャラだから良かったんだと思うんだが。
全体的におとなしいという印象だね。よいこのためのアニメ。
ちなみにハクション大魔王は脇役。