ネギ式

適当に生きるおっさんのブログ

読書感想:元年春之祭

なんか中文ミステリということらしい。俺のTLで話題になっていたので。漢籍の引用が凄い。なんというか、京極夏彦の妖怪薀蓄を漢籍薀蓄に変えたような作品。私程度の生半可な知識では圧倒されるばかりである。そして百合。そしてSM。

いや、SMは違うかも。しかし、この作者陸秋槎の次回作が百合ミステリと紹介されていて、一瞬間違ったかと思った。つまりはどちらも百合ミステリってことだけど。

元年春之祭 (ハヤカワ・ミステリ)

元年春之祭 (ハヤカワ・ミステリ)

 

 ただ、私にとって問題なのは、主役というか探偵役のキャラが好きになれないところである。百合だからといってSだというのはどうもなぁ。百合の攻めキャラがそもそもあまり好きではないというのもあるが、SMのSもどうも好きになれない。特に直接鞭打つとか暴力的なのは、かなり無理なんだよなぁ。

そして、もうひとつ思うのは、推理と少し関係あるけど、女性は血を見慣れているから、血をみればそれが血だと分かると思うという点である。まあ、ここはそんなに重要じゃないところだけれど。

ミステリのパズル部分はどうかというと、まあ、破綻はしていないけど謎を解きほぐす痛快さがないと思うのである。